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カシミヤの毛糸とは?繊維の細さや暖かさの仕組み・選び方・手入れ

カシミヤの毛糸とは?繊維の細さや暖かさの仕組み・選び方・手入れ

カシミヤの毛糸で冬のマフラーを編みたくても、どんな糸なのか、編んだあとの手入れが難しくないかと迷うことがあります。

カシミヤの毛糸は、カシミヤヤギの冬に生える下毛(外側の長い毛の下に生える毛)から作る糸です。

この記事では、カシミヤの毛糸の6つの性質、選ぶときの2つのポイント、作品を傷めない3つの手入れのコツをまとめました。

読み終えるころには、品質表示と標準ゲージを手がかりに糸を選び、編み上げた作品を長く使えるようになります。

カシミヤの毛糸の6つの性質

カシミヤの毛糸の6つの性質

カシミヤの毛糸がどんな糸かは、光沢・繊維の太さ・毛のつくり・採れる量・毛玉・弱さの6つの性質から見えてきます。

カシミヤは暖かい、毛玉になりやすいという話は知っていても、理由がわからないまま糸を選ぶことは少なくありません。

取り上げる性質は、次の6つです。

  • 冬の下毛は絹のような光沢をもつ
  • 繊維は14〜16ミクロンと細い
  • 毛の中の空洞が空気を含んで暖かい
  • 1頭から採れる毛は150〜200g
  • 毛玉はできやすいが表面に残りにくい
  • 摩擦と水分に弱くシミになりやすい

性質の理由がわかると、編む作品に合わせた糸の確かめ方や、編んだあとの扱い方を考えやすくなりますよ。

1つずつ見ていきましょう。

性質1.冬の下毛は絹のような光沢をもつ

カシミヤヤギの冬の下毛であるカシミヤには、絹に似た光沢があります。

カシミヤヤギは、毛をとるために飼われるヤギの品種です。

性質2.繊維は14〜16ミクロンと細い

カシミヤの繊維の太さは、14〜16ミクロンです。

ミクロンは長さの単位で、1ミクロンは1mmの1000分の1にあたります。

羊毛のうちレギュラーウールは20.5〜22ミクロンなので、カシミヤのほうが細い繊維です。

チクチクと感じる繊維の太さの境目には諸説あるため、マフラーのように首にふれる作品では、編む前に糸を触って確かめてみてください。

性質3.毛の中の空洞が空気を含んで暖かい

カシミヤの毛は、中にある大きな空洞に空気を多く含むため、暖かい素材です。

毛の中の空洞は、メデュラと呼ばれます。

性質4.1頭から採れる毛は150〜200g

カシミヤヤギ1頭から得られる毛の量は、150〜200gです。

セーター1枚には4頭分、コート1着には30頭分の毛が要ります。

性質5.毛玉はできやすいが表面に残りにくい

カシミヤは毛玉ができやすい素材で、できた毛玉が表面に残りにくいことも特徴です。

カシミヤのような動物の毛の繊維では、できた毛玉が表面に留まらず、自然と落ちやすくなります。

毛玉はピリングとも呼ばれ、摩擦で毛羽立った繊維どうしが絡み合ってできるものです。

性質6.摩擦と水分に弱くシミになりやすい

カシミヤは摩擦と水分に弱く、シミにもなりやすい素材です。

作品を傷めないための日々の扱い方と洗い方は、あとの手入れのコツで紹介します。

カシミヤの毛糸を選ぶときに見る2つのポイント

カシミヤの毛糸を選ぶときに見る2つのポイント

カシミヤの毛糸を選ぶときは、ラベルの品質表示と、使う針・標準ゲージの2つを見ると、糸どうしを比べやすくなります。

通販で「カシミヤ100%」の糸がいくつも並んでいると、違いがわからず迷うことも少なくありません。

見るポイントは、次のとおりです。

  • カシミヤの糸はラベルに「毛」と書かれることもある
  • 同じカシミヤ100%でも使う針と標準ゲージが違う

2つのポイントを知っておくと、ラベルの文字と数字から、糸の中身と編み目の大きさの違いを読み取れます。

順番に確かめていきましょう。

ポイント1.カシミヤの糸はラベルに「毛」と書かれることもある

カシミヤの糸の品質表示には、「カシミヤ」と書かれるものと「毛」と書かれるものがあります。

毛糸のラベルの品質表示は、法令で決まった繊維の名前(指定用語)と、混ざっている割合(%)で書く決まりです。

カシミヤの指定用語は、消費者庁が示す繊維の名称の表で、「毛」か「カシミヤ」と定められています。

一例として、2つのメーカーの糸の書き方を見てみましょう。

ハマナカ リッチモアの「カシミヤ」の品質表示は、「毛100%(※毛はカシミア100%使用)」です。

DARUMAのCashmere lilyは、品質を「カシミヤ 100%」と表示しています。

「毛100%」とだけある糸でも、羊毛とは限りません。

糸の中身を知りたいときは、ラベルの品質表示を括弧の中の注記まで読んでみてください。

ポイント2.同じカシミヤ100%でも使う針と標準ゲージが違う

カシミヤ100%どうしでも、針の号数と標準ゲージは糸によって異なります。

標準ゲージは、ラベルに記された、10cm四方の編み地に入る目数・段数の目安です。

ハマナカの毛糸の標準ゲージは、指定の使用針で編んだときに想定される値を示しています。

カシミヤだけでできている糸の例として、2つの糸を並べたのが次の表です。

糸の名前 重さ・長さ 針の号数 標準ゲージ
ハマナカ リッチモア「カシミヤ」 20g玉巻き(約92m) 棒針5〜6号 19目・28段
DARUMA Cashmere lily 50g 約208m 棒針4〜6号/かぎ針5/0〜6/0号 26〜28目・36〜38段(メリヤス編み)

表の2つを比べると、重さあたりの長さはリッチモアの「カシミヤ」のほうが長くなります。

リッチモアの「カシミヤ」は、100gに換算すると約460mです。

ところが、10cmに入る目数はリッチモアの「カシミヤ」のほうが少なく、編み目は大きくなります。

糸の太さは、重さと長さの比だけでなく、標準ゲージと針の号数もあわせて見るのが確かです。

指定糸とは違う糸で編むときは、試し編みで10cm四方の目数を数え、編み図が指定するゲージと比べてみてください。

目数が指定より多いときは太い針に、少ないときは細い針に替えます。

カシミヤの作品を傷めずに使う3つの手入れのコツ

カシミヤの作品を傷めずに使う3つの手入れのコツ

カシミヤの作品の手入れは、洗うとき・着たあと・しまうときの3つの場面に分けると押さえやすくなります。

手間をかけて編み上げた作品は、洗ったり着たりするうちに傷めないかと気がかりですよね。

手入れのコツを、次の3つに分けて紹介します。

  • 常温の水で1枚ずつ洗い平らに広げて陰干しする
  • 着たあとは毎回ブラッシングし毛玉はハサミで切る
  • 洗ってから防虫剤を入れてしまう

3つのコツを押さえておくと、手編みの作品を傷めずに使い続けやすくなります。

1つずつ見ていきましょう。

コツ1.常温の水で1枚ずつ洗い平らに広げて陰干しする

カシミヤの作品は、常温の水で1枚ずつ、短い時間で洗います。

洗濯機は、基本的に使いません。

洗ったあとは、平らな場所に広げて干してみてください。

水を含んだニットは、ハンガーにつるすと重みで縦方向に伸びることがあります。

干す場所は、日陰を選んでみてください。

日に当てると、動物の毛の繊維は紫外線で黄ばんだり色があせたりするためです。

コツ2.着たあとは毎回ブラッシングし毛玉はハサミで切る

カシミヤの作品は、着たあとに毎回、洋服ブラシでブラッシングしてみてください。

ブラシは、毛並みに沿って一定の方向にかけます。

同じ作品を続けて着ないことや、かばんで擦らないことも、傷みを防ぐ手入れです。

毛玉ができたら、手でむしらずに、ハサミで根元だけを切り取ってみてください。

手でむしった部分からは、再び毛玉ができるためです。

ハサミを入れる前に、編み地を平らに伸ばしておきます。

コツ3.洗ってから防虫剤を入れてしまう

カシミヤの作品をしまう前には一度洗い、防虫剤と一緒に収納してみてください。

カシミヤは虫の害を受けやすく、しまうときには防虫剤が欠かせません。

食べこぼしのしみや皮脂の汚れは、衣類を食べる虫のエサになります。

防虫剤は、衣類の下ではなく上に置いてみてください。

防虫剤の有効成分は、空気より重いためです。

下北沢のKnit Shelfで取扱銘柄の毛糸を実物で比べる

Knit Shelfは、取扱銘柄の毛糸を店頭で手に取って比べられる、下北沢の毛糸店です。

毛糸を選ぶ日には、ラベルの数字を読むだけでなく、実物を手に取って決めたくなることもありますよね。

当店で扱う銘柄は、DARUMA、ハマナカ、内藤商事、sawada itto、taiyo-keito、itobatake、KnitWit、丸安毛糸の60(ろくまる)です。

糸選びや、作品ごとに必要な玉数で迷ったら、店員に声をかけてみてください。

毛糸の購入は、1玉からでも大丈夫です。

店内に設けた編み物スペースは、購入の有無にかかわらず、編みかけの作品を持ち込んで使ってかまいません。

当店で購入した毛糸を編む日にも使えます。

項目 内容
住所 〒155-0033 東京都世田谷区代田6-6-1 TOKYU REIT下北沢スクエア3階
アクセス 井の頭線 下北沢駅西口北側から徒歩2分
営業時間 11:00〜17:00
定休日 不定休
Instagram @knitshelf

店の休みはInstagramに最新のものが出るので、来店前にのぞいてみてください。

まとめ

カシミヤの毛糸はカシミヤヤギの冬の下毛から作る糸で、光沢と細い繊維、空気を含むつくりを持っています。

毛玉はできやすいものの残りにくく、摩擦と水分には弱い素材です。

選ぶときは、品質表示と、糸ごとに違う針の号数と標準ゲージを見ます。

手入れは、常温の水での手洗いと陰干し、毎回のブラッシング、防虫剤を入れた保管です。

取扱銘柄の毛糸を実物で比べられる店として、下北沢にKnit Shelfがあります。

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