かぎ針編みのポーチの作り方を紹介!ふたとボタンループで留める手順も解説

かぎ針編みのポーチを作ってみたいと思っても、平らに編んだ1枚をどう袋の形にして、口を何で閉じればよいのか迷いますよね。
本記事で取り上げるのは作り方の一例で、細編みの1枚を折ってふたにし、ボタンで留めるポーチです。
用意するものと手順の言葉を確かめてから、5つの工程を順に進めていきます。
読み終えるころには、手元の入れたいものに合わせて、ふた付きのポーチを1つ仕上げる道筋が見えてきますよ。
かぎ針編みのポーチを編む前にしておく4つの準備

ポーチを編もうと思い立っても、糸以外に何を買っておけばよいのか、見当がつかないことがありますよね。
編み始める前に、糸と道具とボタンまわりの材料を集め、工程で使う言葉にもひととおり慣れておきましょう。
しておきたい準備は、次の4つです。
- 本体もとじ糸もボタンループも同じ並太の糸でそろえる
- かぎ針とはさみ・とじ針・ステッチマーカーを手元に置く
- 入れたいものとボタンと縫い付けに使う針と糸を用意する
- 手順の言葉やポーチの各部の呼び方と目数の数え方を知る
準備が整っていれば、工程の途中で材料を探したり、言葉の意味を調べ直したりする手間がかかりません。
1つずつ見ていきましょう。
準備1.本体もとじ糸もボタンループも同じ並太の糸でそろえる
ポーチの本体も、両脇をとじる糸も、ボタンループも、同じ糸で編みます。
当店のおすすめは、色の明るい、並太のストレートヤーンです。
ストレートヤーンは、太さが均一で、よりも一定にかかっているシンプルな糸を指します。
明るい色をすすめるのは、色の明るい糸や淡い糸のほうが編み目が見えやすいためです。
同じ糸をそろえるときは、ロットと呼ばれる、毛糸を染めたときの釜の番号も見ておきましょう。
ロットの違う糸どうしは、同じ色でも、編み地になったときに色の差がはっきり出てしまうためです。
糸によっては、ラベルにロットの番号の記載がないこともあります。
買うときは、必要な分より少し多めに、同じ糸をまとめて選んでみてください。
準備2.かぎ針とはさみ・とじ針・ステッチマーカーを手元に置く
使う道具は、かぎ針・とじ針・ステッチマーカーと、はさみの4つです。
はさみ以外は、次のように使い分けます。
- かぎ針:作り目から本体、ボタンループまでを編む
- とじ針:脇のとじ合わせや、編み物の始末に使う
- ステッチマーカー:目印を付けたい編み目にかけて使う
かぎ針の号数は、毛糸のラベルに記された数字を参考にして決めましょう。
準備3.入れたいものとボタンと縫い付けに使う針と糸を用意する
糸と道具のほかに、ポーチに入れたいものと、ボタンを付けるための材料もそろえておきましょう。
入れたいものは、工程1から工程3で編み地に当てて、大きさを決めるときに使います。
ボタンまわりの材料は、次の4つです。
- ボタン:好みのものを1つ
- 縫い針:ボタンを前面に縫い付ける
- 縫い糸または刺しゅう糸:縫い針に通して使う
- フェルトの小さな切れ端:ボタンを補強したいときに使う
ボタンは縫い付ける前に、工程5でボタンループの長さを合わせるときにも使います。
準備4.手順の言葉やポーチの各部の呼び方と目数の数え方を知る
5つの工程に出てくる言葉と、ポーチの各部の呼び方を、下の表に並べました。
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| くさり編み | かぎ針編みの基本の編み目で、本記事では作り目とボタンループに使う。表側では2本の糸がV字を描いてつながり、裏側では1目ごとにこぶのような1本の糸が並ぶ |
| 作り目 | 最初に編む、編み地の土台の1段。本記事ではくさりで編む |
| 細編み | かぎ針編みで使う編み目の1つ。本記事のポーチは、本体をすべて細編みで編む |
| 立ち上がり | 段を編み始めるところで編むくさり編み |
| 往復編み | 1段ごとに折り返し、行きと帰りをくり返して編む方法。段が変わるたびに表と裏が入れ替わる |
| 持ち替える | 編み地を裏返して、編み終わった側の端を右に持ってくること |
| とじ | 段と段をつなぎ合わせること。本記事ではポーチの両脇に使う |
| 巻きかがり | 向かい合う2つの縁を、糸が巻きつく形になるようにかがってつなぐ方法 |
| 糸始末 | とじや編み終わりで残った糸端を、編み地の目にくぐらせて入れ込む処理 |
| 前面 | 作り目の側から編む、袋の手前の面 |
| 後ろ面 | 前面と同じ高さで編む、袋の奥の面 |
| ふた | 後ろ面の先を前に折り下ろす部分 |
| 底 | 前面と後ろ面の境にできる折り山 |
| 口 | 前面の作り目の側の端で、ポーチが開く側 |
| ボタンループ | くさり編みで編んでふたに付け、ボタンをくぐらせて留める輪 |
目数を数えるときは、数に入れない目が3つあります。
外すのは、作り目の最初の目、かぎ針にかかっている目、細編みで編む段の立ち上がりのくさりです。
ポーチの編み方を細編みの1枚でふた付きに仕上げる5つの工程

平らな1枚の編み地が、どうやってふたの付いた袋になるのか、編む前は思い描きにくいものですよね。
本記事で作るのは、細編みの1枚を前面・後ろ面・ふたの順に続けて編み、底で折って両脇をとじ、ボタンで留めるポーチです。
メーカーが公開しているポーチの作り方にも、1枚の編み地を折り返してふたを作り、ボタンループとボタンで留めるものがあります。
ひもを通して絞る作り方や、ファスナーを縫い付ける作り方もあり、ポーチの口の閉じ方は1つではありません。
5つの工程を、順に並べました。
- 入れたいものに当てて作り目を決め細編みで1段めを編む
- 段の端で持ち替えながら入れたいものの高さまで前面を編む
- 前面と同じ高さの後ろ面とふたを続けて編み糸を切る
- 底で折り返し前面の両脇だけを巻きかがりで後ろ面とつなぐ
- くさり編みのボタンループをふたに付けて前面にボタンを縫う
先に流れをつかんでおけば、いま編んでいる段がポーチのどこになるのかを意識しながら編み進められます。
順番に見ていきましょう。
工程1.入れたいものに当てて作り目を決め細編みで1段めを編む

細編みの往復編みはどの段も作り目と同じ目数で編むため、ポーチの幅は作り目で決まります。
- 糸端を残して、くさり編みの最初の目を作る
- くさりを入れたいものの横幅に当て、厚みの分を足した長さまで編む
- 作り目の裏側のこぶがすべて同じ向きか見て、ねじれがあれば直す
- くさり1目を編み、1段めの立ち上がりにする
- 立ち上がりのすぐ次にある作り目の1目めから反対の端まで、細編みを1目ずつ編む
- 1段めを入れたいものに当て、横幅と厚みの分に足りているか見る
1段めの幅が足りない、または余るときは、作り目のくさりまでほどけば長さを変えて編み直せます。
工程2.段の端で持ち替えながら入れたいものの高さまで前面を編む

前面は、作り目と同じ目数の細編みを1段ずつ重ね、入れたいものの高さまで編みます。
- 段の端でくさり1目を編み、立ち上がりにする
- 編み地を持ち替える
- 立ち上がりの真下の目から、前の段で最初に編んだ目まで細編みを編む
- 1段編み終えたら細編みの数を数え、作り目と同じか見る
- 入れたいものの口になる側を作り目にそろえてのせ、底になる側に届くまで、立ち上がりから目数の確かめまでをくり返す
- 届いた段の端の目に、ステッチマーカーで底の印を付ける
工程3.前面と同じ高さの後ろ面とふたを続けて編み糸を切る

底の印から先は、工程2と同じ段の編み方で後ろ面とふたを編み進め、最後の段で糸を切ります。
- 工程2の立ち上がりから目数を数えるまでを続け、印の段から前面と同じ高さまで編む
- 入れたいものをのせて底の印で折り返し、後ろ面が口になる側に届くか見る
- 続けて段を重ね、ふたを前面の口の側に重なる長さまで編む
- ふたの最後の段では、段の終わりの立ち上がりのくさりを編まない
- 糸始末できる長さを残して糸を切り、糸端をかぎ針にかかっている目から引き出して止める
工程4.底で折り返し前面の両脇だけを巻きかがりで後ろ面とつなぐ

とじるのは前面の高さまでの両脇だけで、ふたの両脇は開けたままにしておきます。
- 底の印の段を折り山にして、前面と後ろ面を重ねる
- とじ糸として本体の糸を切り分け、とじ針に通す
- 片方の脇を底から口へ、細編み1段に1回を目安に巻きかがりでとじる
- もう一方の脇も、底から前面の口までかがる
- とじ糸と編み始めの糸端は、袋の内側で3〜4cmほど目に通してから切る
- 編み終わりの糸端は、ふたの裏側の目にくぐらせて切る
工程5.くさり編みのボタンループをふたに付けて前面にボタンを縫う

ボタンループは本体の糸のくさり編みで別に編んでふたに付け、ふたを折り下ろしてから前面にボタンを縫い付けます。
- 糸端を長めに残し、くさり編みでボタンループを編む
- くさりをボタンのまわりに沿わせて輪にし、糸を切る前にボタンがくぐるか確かめる
- ボタンがくぐる長さになったら、糸端を残してくさり編みだけで止める
- 残した糸端をとじ針に通し、輪の先がふたの外に出るように、ふたの端の中央の裏側に縫い付ける
- 縫い付けに使った糸端は、ふたの裏側の目に通して始末する
- ループの先が当たる前面の位置にボタンを縫い付ける(補強するなら、前面の内側にフェルトをあてて一緒に縫う)
かぎ針編みのポーチで幅やボタンに迷ったときの質問

ポーチの横幅が途中で変わったり、ボタンがループにかかりにくかったりすると、どこからほどけばよいか悩みますよね。
幅のずれは段ごとの目数を、ボタンの留まり具合はループの長さを見直すと直せます。
ここで答える質問は、以下の2つです。
- 段を重ねるうちにポーチの幅がずれてきたら?
- ボタンがループから外れやすいときやくぐらないときは?
答えを先に読んでおけば、思いどおりにいかないときも、見直す場所から確かめられます。
質問ごとに見ていきましょう。
質問1.段を重ねるうちにポーチの幅がずれてきたら?
幅がずれてきたら、段ごとの細編みの数が作り目と同じかを数えてみてください。
数が多いなら、段の終わりで、前の段の立ち上がりにまで細編みを編んだ段がないかを見ます。
少ないときは、工程2と同じ編み方で編んだ段の始まりか終わりの目を、飛ばしている段がないか探してみましょう。
目数がずれた段まで編み地をほどき、ずれた段から編み直します。
かぎ針編みは、ほどいて編み直すのがたやすい編み方なので、目数がずれた段まで戻れば大丈夫ですよ。
質問2.ボタンがループから外れやすいときやくぐらないときは?
ボタンが外れやすいならループを短く、くぐらないなら長くして編み直します。
ループをほどき、ボタンがすぐ外れるならくさりを減らし、輪をくぐらないならくさりを増やして編み直してみてください。
編み直すループの長さは、工程5と同じ決め方で合わせます。
ループはそのままにして、ボタンを大きさの違うものに替えるのも1つの方法です。
ポーチの糸と色を実物で選べる下北沢のKnit Shelf

持ち歩くポーチだからこそ、糸の色は画面ではなく実物を見て選びたいですよね。
下北沢にあるKnit Shelfには、[hus:](フース)という姉妹店があります。
店で扱う糸の銘柄は、[hus:]、DARUMA、ハマナカ、内藤商事、sawada itto、taiyo-keito、itobatake、KnitWit、丸安毛糸の60(ろくまる)などです。
ポーチの色は、実物の毛糸を手に取り、色味や手ざわりを確かめて決めてみてください。
毛糸は1玉から買えます。
糸が決まらないときや、編み方に迷ったときは、店頭のスタッフにたずねてみてください。
編み物スペースは、予約をせずに利用できます。
当店で買った毛糸を編む日だけでなく、何も買わずに編みかけの作品を持ち込む日に利用してもかまいません。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 住所 | 〒155-0033 東京都世田谷区代田6-6-1 TOKYU REIT下北沢スクエア3階 |
| アクセス | 井の頭線 下北沢駅西口北側から徒歩2分 |
| 営業時間 | 11:00〜17:00 |
| 定休日 | 不定休 |
| @knitshelf |
最新のお休みは、来店前に@knitshelfで確かめられます。
まとめ
本記事で紹介したのは、前面・後ろ面・ふたを細編みの1枚で続けて編むポーチです。
底で折って前面の両脇を巻きかがりでとじると、袋の形ができます。
ふたの端にくさり編みのボタンループを付け、ループが届く前面の位置にボタンを縫い付けたら完成です。
編みかけのポーチを持っていけば、Knit Shelfの編み物スペースで続きを進められます。