モチーフ編みとは?編み図の読み方と円の編み方・つなぎ方を解説

モチーフをつないだ作品を見て編み始めたものの、中心の輪が締まらない、編み地が平らにならないと手が止まることがあります。
編み上がった1枚を、どうつなげばよいのかも迷うところです。
この記事では、モチーフ編みとは何かと編み図の読み方、輪の作り目から細編みで円を1枚編む手順を、段ごとの目数つきで解説します。
巻きかがりでつなぐ手順と順番も紹介するので、編み図がなくても1枚目からつなぐところまで進められますよ。
モチーフ編みとは?小さな1枚を編んでつなぎ大きな作品にする編み方

モチーフ編みは、モチーフと呼ぶ小さな編み地を1枚ずつ編み、つなぎ合わせて大きな作品にする編み方です。
モチーフには、丸や四角形のほか、花などの形もあります。
四角いモチーフの一例が、くさり編み・細編み・長編みを組み合わせて編むグラニースクエアです。
つないだ作品の写真を見て、最初の1枚をどう編めばよいのか迷う人は少なくありません。
作品の例として、メーカーが作り方を出しているものを2つ挙げます。
- 四角いモチーフを編み上げてから並べ、あとでつなぎ合わせて仕上げるバッグ
- 2枚目から、前に編んだモチーフとつなぎながら編み進めるポシェット
どちらの作品も、まずモチーフを1枚ずつ編むところから始まります。
モチーフ編みに使う道具と糸・かぎ針の持ち方

はじめてモチーフを編むときは、道具や糸をどう選べばよいかでも迷いますよね。
円のモチーフを編むときにそろえる道具は、次の5つです。
| 道具 | モチーフ編みで使うところ |
|---|---|
| かぎ針 | 輪の作り目から最後の段までを編む |
| 毛糸 | モチーフを編む |
| とじ針 | 糸始末(糸端を裏側の目に通して、余りを切ること)と、モチーフどうしをつなぐ巻きかがり |
| はさみ | 糸を切る |
| ステッチマーカー | 段の最初の細編みにかけて、段の始まりの印にする |
かぎ針は、毛糸のラベルの表示を目安に、糸の太さに合う号数を選びます。
練習の1枚におすすめなのは、並太で、太さとよりのかけ方が一定のストレートヤーンです。
色は、明るくて編み目を見分けやすいものを選んでみてください。
かぎ針は、右手で次のように持ちます。
- 右手の親指と人差し指で、指当て(かぎ針の平たい部分)を軽くはさむ
- 中指は針に軽く当て、先の曲がったかぎが下を向くようにする
モチーフ編みの編み図の読み方

記号が丸く並んだモチーフの編み図を見て、どこから読めばよいのか手が止まりますよね。
記号は一度に全部覚えなくても、使うものから順に覚えていけば読めるようになります。
本記事で取り上げる内容は、次の3つです。
- 編み図は中心から外へ反時計回りに1段ずつたどる
- ×は細編みで横長のだ円はくさり編み・端は立ち上がり
- 輪の作り目や段を閉じるなど編み図を読むときの言葉
3つを知っておくと、次の手順に出てくる言葉や目の数え方で迷わずに進められます。
1つずつ見ていきましょう。
読み方1.編み図は中心から外へ反時計回りに1段ずつたどる
円形や四角形のモチーフの編み図は、中心から外へ1段ずつ読みます。
1段の中で記号をたどる向きは、反時計回りです。
かぎ針編みの編み図は基本は下から上へ読み、往復に編む段は右から左、左から右と1段ごとに向きが替わります。
モチーフの編み図を開いたら、中心の記号から外へ向かって、反時計回りに1段めを指でたどってみてください。
読み方2.×は細編みで横長のだ円はくさり編み・端は立ち上がり
編み図では、細編みとくさり編みを次の記号で表します。
- ×:細編み
- 横長のだ円:くさり編み
段の始めに編むくさり編みを、立ち上がりと呼びます。
各段の端に飛び出しているくさり編みの記号は、立ち上がりの合図です。
細編みの段では、立ち上がりのくさりは目数に含めません。
記号の脚が前の段の記号にくっついているときは、前の段の目に編み入れます。
脚が離れていれば、前の段のくさりをまるごとすくって編む合図です。
読み方3.輪の作り目や段を閉じるなど編み図を読むときの言葉
手順に出てくる言葉は、表の意味で読めば工程の箇条書きをそのまま追えます。
意味と出てくる工程は、次の表のとおりです。
| 言葉 | 意味 | 出てくる工程 |
|---|---|---|
| 輪の作り目 | 糸端を指に巻いて作った輪に編み入れて、中心から編み始める作り目。編み終わったら糸端を引いて中心を締める | 工程1〜3 |
| 段を閉じる | 段の終わりに、その段の最初の目に引き抜き編みをして輪をつなぐこと | 工程4〜6、質問3 |
| 2目編み入れる | 前の段の1目の頭に、細編みを2目編むこと。目数を増やすために使う | 工程5 |
| 1目編む | 前の段の1目の頭に、細編みを1目だけ編むこと | 工程5 |
| 目の頭 | 細編みの上側に、くさりのように並ぶ2本の糸 | 工程4・5、ステップ2 |
| ループ | 針にかかっている糸の輪 | 工程1・2・4 |
| 引き出す | 糸をかけて、目やループの内側を通し、手前へ出すこと | 工程1・2 |
| 引き抜く | 針にかかっている2本以上のループの中に、かけた糸をまとめて通すこと | 工程2・4 |
| 引き抜き編み | 引き抜く目に針を入れて糸をかけ、その目と針にかかったループを一度に通して引き出す編み方 | 工程4 |
輪の作り目は、「わの作り目」と書かれることもあります。
輪の作り目から細編みで円のモチーフを編む6つの工程

中心から外へ編み広げるのが初めてだと、目数や形が合っているのか不安になるものです。
次は、円のモチーフを1枚編み上げるまでの手順を解説します。
必要な編み方は、くさり編みと細編み、引き抜き編みの3種類です。
中心をくさり編みの輪で作る作り目もあります。
本記事で使うのは、糸端を指に巻く輪の作り目です。
1段めの目数は作品によって違うため、本記事では6目で始め、編み図があるときは編み図の目数に従います。
工程は、次の6つです。
- 指に糸を2回巻いて輪の作り目を作る
- 輪の中に細編みを6目編み入れる
- 糸端を引いて中心の輪を締める
- 段の最初の細編みの頭へ引き抜いて1段めを閉じる
- 2段めから先は1段ごとに6目ずつ増やす
- 最後の段を閉じたら糸を切り糸端を中心へ向けて始末する
6つの工程を順に追えば、編み図が手元になくても最初の1枚を編み上げられます。
1つずつ確かめながら進めましょう。
工程1.指に糸を2回巻いて輪の作り目を作る
輪の作り目は、指に2回巻いた糸の輪から糸を引き出して作ります。
- 糸端を手前にして、左手の人差し指に糸を2回巻く
- 巻いた輪を指から外す
- 輪の重なったところを、左手の親指と中指ではさむ
- 糸玉側の糸を、輪の向こう側を通して左手の人差し指にかける
- かぎ針を、輪の手前から向こう側へ入れる
- 糸を、針の向こう側から手前へかける
- かけた糸を、輪の中から手前へ引き出す
- もう一度糸をかけ、針にかかったループの中から引き出す(この目は数えない)
- さらに糸をかけて、針のループの中から引き出し、立ち上がりのくさり1目にする
工程2.輪の中に細編みを6目編み入れる
1段めの細編みは、輪の2本の糸と糸端をまとめて編みくるむように編みます。
- 輪の中に、手前側から向こう側へ針を入れる
- 糸を編み地の向こう側に置いたまま、向こう側から手前へ針にかける
- かけた糸を、輪の中をくぐらせて手前に引き出す(針のループが2本になる)
- もう一度、同じ向きで針に糸をかける
- 針の2本のループを、まとめて一度に引き抜く
- 1段めが6目になるまで、同じように細編みを編む
工程3.糸端を引いて中心の輪を締める
本記事では、1段めの6目を編み終えてから中心の輪を締めます。
- 針にかかった目を大きく広げる
- 広げた目から針を外す
- 糸端を少し引く
- 糸端を引いたときに動いたほうの輪の糸を引く
- 輪が1本になったら、糸端を引いて残りの輪を締める
- 外した目に針を戻す
動かないほうの糸を強く引くと、輪は縮みません。
引いても動かないときは、もう一方の糸を少し引いて確かめてみてください。
工程4.段の最初の細編みの頭へ引き抜いて1段めを閉じる
1段めの終わりは、引き抜き編みで最初の細編みとつないで閉じます。
- 立ち上がりのくさりではなく、その段の最初の細編みの頭に、手前から向こう側へ針を入れる
- 糸を、編み地の向こう側にそのまま置いておく
- 向こう側から手前へ、糸を針にかける
- 最初の細編みの頭と針のループを、まとめて引き抜く
- 引き抜く糸は、ゆるめに引く
工程5.2段めから先は1段ごとに6目ずつ増やす
2段めからは1段ごとに6目ずつ増やし、どの段も6×段の数の目数にします。
- 段の始めに、立ち上がりのくさりを1目編む
- 閉じたのと同じ目から、前の段の細編みの頭(2本の糸)に、工程2と同じ向きで針を入れて細編みを編む
- 段の最初の細編みに、ステッチマーカーをかける
- 2段めは、前の段のどの目にも2目編み入れて12目にする
- 3段めは、「2目編み入れる・1目編む」を6回くり返して18目にする
- 4段めからは、くり返しの中の「1目編む」を1段ごとに1つ増やす(4段め24目・5段め30目)
- 段の終わりは、工程4と同じく閉じる
- 段ごとに細編みの頭を数える(引き抜き編みは数えない)
工程6.最後の段を閉じたら糸を切り糸端を中心へ向けて始末する
好みの大きさまで編んだら、最後の段を閉じて糸を切り、糸端は裏側で中心へ向けて始末します。
- 好みの大きさか、編み図の段数まで編む
- 最後の段を、工程4と同じく閉じる
- 糸端を残して糸を切る
- 針にかかった目の中から、糸端を最後まで引き出す
- 糸端をとじ針に通す
- 最終段を避け、裏側の目に中心へ向けて3〜4cmくぐらせる
- 編み始めに残した糸端も、とじ針で裏側の目にくぐらせる
- どちらの余った糸端も切る
円のモチーフを巻きかがりでつなぐ3つのステップ

モチーフが何枚か編み上がると、どこからつなげばよいのか迷いますよね。
本記事のつなぎ方は、2枚を外表(表どうしを外側にした向き)に合わせ、とじ針で縁をかがる巻きかがりです。
かぎ針で引き抜き編みをしながら2枚をつなぐ、引き抜きはぎという方法もあります。
2枚目から最終段を編みながら前のモチーフとつなぐのが、編みながらつなぐ方法です。
巻きかがりは、次の3つのステップで進めます。
- 糸始末を済ませたモチーフをつなぐ配置に並べる
- 2枚を外表に合わせて接するところを巻きかがる
- 横の列をつないでから列どうしをつなぐ
並べる・かがる・列ごとにつなぐの順で進めれば、たくさんのモチーフも迷わずにつなげます。
1つずつ見ていきましょう。
ステップ1.糸始末を済ませたモチーフをつなぐ配置に並べる
つなぐ前に、編んだモチーフ全部の糸始末を済ませ、並べた配置を写真に残しておきます。
- どのモチーフも、工程6のとおりに糸始末を済ませる
- つなぎたい配置にモチーフを並べる
- 並べた配置を写真に撮り、つなぐ途中で見返せるようにする
ステップ2.2枚を外表に合わせて接するところを巻きかがる
円のモチーフは、となり合う2枚の縁が触れ合う数目だけを、とじ針で巻きかがります。
- モチーフの糸か同じ太さの糸を、とじ針に通す
- 平らに並べた2枚で、縁が触れ合っている数目を見つける
- 2枚を外表に合わせる
- つなぐところの最終段の目の頭をそろえる
- かがり始めの糸端は、結ばずに残す
- とじ針を手前のモチーフから向こう側のモチーフへ、向かい合う1目ずつ、2枚それぞれの目の頭の2本の糸に通す
- 糸が2枚の縁に巻きつくように引く
- 同じ向きで、次の目へ進む
糸を引きすぎると、縁が縮みます。
2枚が平らに並ぶ程度の力で引いてみてください。
ステップ3.横の列をつないでから列どうしをつなぐ
たくさんのモチーフは、先に横の列ごとにつなぎ、そのあと列どうしをつなぎます。
- 横の列ごとに、となり合う2枚をステップ2の巻きかがりでつなぐ
- 列ができたら、となり合う列どうしを同じようにつなぐ
- 写真の配置と見比べながら進める
- かがり終えたら糸を切る
- かがり始めと終わりの糸端を、どちらも裏側の目にくぐらせて始末する
モチーフが平らにならない・大きさが違う・色を変えたいときの質問

1枚編み上げて机に置いたら、縁が波打つ、中心がふくらむといった形の崩れに気づくことがあります。
取り上げる質問は、形・大きさ・色に関する次の3つです。
- モチーフの縁が波打つ・中心がふくらむときはどうする?
- 編み図に書かれた大きさと違うモチーフになったらどうする?
- 段ごとに色を変えて編みたいときはどうする?
原因と直し方を知っておけば、形や大きさがそろわない1枚も編み直して整えられます。
順に見ていきましょう。
質問1.モチーフの縁が波打つ・中心がふくらむときはどうする?
縁が波打つときは目数が多すぎ、中心がおわんのようにふくらむときは目数が少なすぎることが多いです。
どちらのときも、段ごとの目数を、工程5か手元の編み図の目数と比べて数え直してみてください。
目数が合わない段が見つかったら、合わない段までほどいて編み直します。
質問2.編み図に書かれた大きさと違うモチーフになったらどうする?
目数はそのままにして、かぎ針の号数を変えて大きさを合わせます。
編み図の号数と毛糸のラベルの号数が違うと、どちらで編むか迷うところです。
まずは1枚を編み図の段数まで編み、寸法を測ってみてください。
編み図より小さければ針を太く、大きければ針を細くします。
号数を1つずつ変えて、もう1枚編んで測り直しましょう。
1つの作品に使うモチーフは、すべて同じ糸と同じ針で編みます。
質問3.段ごとに色を変えて編みたいときはどうする?
色は、段を閉じる引き抜き編みのところで新しい糸に替えます。
手順は次のとおりです。
- 替えたい段の前の段を閉じる引き抜き編みで、新しい糸を針にかけて引き抜く
- 前の糸は、とじ針でくぐらせられる長さの糸端を残して切る
- 新しい糸の編み始めの糸端は、編み地の裏側に垂らしておく
- 新しい糸で、次の段の立ち上がりを編む
どちらの糸端も、モチーフが編み上がってから工程6と同じく始末します。
編みかけのモチーフも持ち込める下北沢のKnit Shelf

かぎ針編みは、針から目を外しても崩れないため、編みかけを持ち歩きやすい編み物です。
小さなモチーフを1枚ずつ持ち歩いて、出かけた先で続きを編みたい日もありますよね。
Knit Shelfの店内にある編み物スペースなら、当店の毛糸で編み始めるのはもちろん、家で編み進めた作品の続きも編めます。
毛糸を買わなくても、予約なしで、編みかけのモチーフを持ち込むだけで使えるスペースです。
毛糸は、DARUMA、ハマナカ、内藤商事、sawada itto、taiyo-keito、itobatake、KnitWit、丸安毛糸の60(ろくまる)の銘柄から選べます。
糸の色や太さを実物で比べながら、モチーフの配色を考えてみてください。
店頭には店員がいて、糸選びを相談できます。
毛糸は1玉から買えるので、配色に使う色を少しずつ選べるのもうれしいところです。
編み方で手が止まったときも、店頭で相談してみてください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 住所 | 〒155-0033 東京都世田谷区代田6-6-1 TOKYU REIT下北沢スクエア3階 |
| アクセス | 井の頭線 下北沢駅西口北側から徒歩2分 |
| 営業時間 | 11:00〜17:00 |
| 定休日 | 不定休 |
| @knitshelf |
休みの曜日は月ごとに決まるため、来店する日が営業日かどうかを@knitshelfで確かめておくと安心です。
まとめ
モチーフ編みは、1枚ずつ編んだモチーフをつなぎ、作品にする編み方です。
編み図は、中心から反時計回りに外へと読みます。
中心は動いたほうの輪の糸を引いて締め、段の終わりは最初の細編みの頭へ引き抜きましょう。
立ち上がりは数えず、どの段も6×段の数か確かめながら編み広げます。
糸始末は裏側で中心へ向け、つなぐときは横の列から巻きかがりましょう。
編みかけは、Knit Shelfの編み物スペースでも編めます。