DARUMAの毛糸を選ぶ|6シリーズの太さと素材の違い

DARUMAの毛糸を買おうとして、シリーズ名の多さで手が止まることがあります。
検索して出てくるのは通販サイトの商品一覧ばかりで、どのシリーズが何に向くのかまでは書かれていません。
DARUMAの毛糸は、名前ではなく素材と数字から見ると選び分けられます。
6シリーズの比較と、編むものに合わせた選び方をまとめました。
指定糸が手に入らないときの考え方、2026年の新作と買える場所も取り上げます。
読み終えるころには、棚の前で自分の候補を絞り込めるようになりますよ。
DARUMA(横田株式会社)の毛糸は秋冬糸と春夏糸に分かれる
DARUMAの毛糸は、公式サイトの一覧で秋冬糸と春夏糸の2つに分かれています。
作っているのは横田株式会社で、1901年(明治34年)の創業です。
公式サイトの沿革によると、DARUMAのマークは最高級品にのみ付けられていました。
編み図に「DARUMA」とだけ書かれていて、どのシリーズを指すのか迷った経験はありませんか。
まずは季節の区分を押さえると、シリーズ名の見え方が変わります。
取り上げる区分は次の2つです。
- Fall & Winterの秋冬糸
- Spring & Summerの春夏糸
2つを知っておけば、店頭や通販で見かけたシリーズ名がどちらの棚のものか見当がつきます。
1つずつ見ていきましょう。
区分1.Fall & Winterの秋冬糸
秋冬糸の棚には、ウールを使ったシリーズが多く並びます。
DARUMAの公式サイトがFall & Winterとして挙げているのは、次のシリーズです。
- Shetland Wool/Cheviot Wool/Rambouillet Merino Wool/Spanish Merino/Falkland Wool/Merino Wool/Airy Wool Alpaca/Wool Mohair/GENMOU
- Wool Roving/GEEK/Superwash Spanish Merino/SUPER WASH MERINO/Wool Tam/LOOP/Pom Pom Wool/Shaggy Mohair/Floret
- Melange Slub/手つむぎ風タム糸/やわらかラム/ダルシャン/NEON/Mink Touch Fur/Cafe Kitchen/J COLORS
シリーズ名に羊や動物の名前が入っているものが多く見つかります。
Shetland Woolの由来は、スコットランドの北方に生息する羊です。
モヘアやアルパカを使ったシリーズも、秋冬糸に含まれます。
区分2.Spring & Summerの春夏糸
春夏糸では、素材の顔ぶれが入れ替わります。
春夏の一覧に並んでいるのは、次のシリーズです。
- Rambouillet Wool Cotton/Linen Wool Alpaca/Linen Ramie Cotton/LadderTape/Knitting Cotton/Curly Cotton
- SASAWASHI/Placord/TUBE/STRIPES/麻ひも/Craft Club
リネンやコットンに加えて、和紙を使ったSASAWASHIや麻ひもも春夏の棚に入ります。
植物由来の素材ばかりというわけでもありません。
Rambouillet Wool CottonやLinen Wool Alpacaも、ウールを組み合わせた春夏糸です。
DARUMAの毛糸6シリーズを太さと素材で比べる
同じDARUMAでも、シリーズによって糸の太さと素材はかなり違います。
見分ける手がかりになるのは、シリーズ名ではなく数字と素材のほうです。
シリーズ名を覚えようとして、途中でわからなくなることはありませんか。
横に並べると、1シリーズずつページを見るより早く違いがつかめます。
ここで並べるのは、公式サイトで素材と1玉の重さと長さ、標準ゲージを確認できた6シリーズです。
| シリーズ | 素材 | 1玉の重さと長さ | 標準ゲージ(メリヤス編み・10cm四方) | 色数 |
|---|---|---|---|---|
| iroiro | ウール100% | 20g・約70m | 25〜26目・35〜36段 | 50色 |
| 原毛に近いメリノウール(GENMOU) | ウール(メリノ)100% | 30g・約91m | 19〜21目・27〜30段 | 21色 |
| Merino Wool 並太 | ウール(メリノウール)100% | 40g・約88m | 20〜21目・28〜30段 | 22色 |
| Merino Wool 極太 | ウール(メリノウール)100% | 40g・約65m | 15〜16目・21〜22段 | 12色 |
| Shetland Wool | ウール(シェットランドウール)100% | 50g・約136m | 20〜21目・27〜28段 | 16色 |
| Airy Wool Alpaca | ウール(メリノ)80%・アルパカ(ロイヤルベビーアルパカ)20% | 30g・約100m | 21〜22目・30〜32段 | 16色 |
| Wool Mohair | モヘア56%(キッドモヘア36%・スーパーキッドモヘア20%)・ウール(メリノ)44% | 20g・約46m | 13〜14目・17.5〜19段 | 16色 |
素材は編み地の性質を、1玉の重さと長さは糸の細さを、標準ゲージは編み地の密度を示しています。
ただし空気を多く含んだ糸では、重さと長さの比から想像した太さと標準ゲージが一致しません。
標準ゲージの目数が少ないシリーズほど、太い針で編む設計です。
取り上げる6つのシリーズを並べました。
- 色名までこだわったiroiro
- ふわふわの原毛に近いメリノウール
- 並太と極太があるMerino Wool
- 光沢のあるShetland Wool
- 軽さのあるAiry Wool Alpaca
- 太い針で編めるWool Mohair
6つの違いがつかめれば、編み図の指定糸がどのあたりの太さなのかも見当がつきます。
数字で並べても、手触りまでは出てきません。
Knit Shelfでは、DARUMAの毛糸を同じ棚で手に取って比べられます。
太さの近い2つで迷ったときは、指先の感触で決めてみてください。
順番に紹介します。
シリーズ1.色名までこだわったiroiro
編みたいものより先に色から決めたい日には、iroiroから探せます。
この記事で並べた6シリーズの中では、iroiroがいちばん色数の多いシリーズです。
色名について、公式は「糸の色だけでなく名前にもこだわり」と書いています。
フラミンゴやピスタチオのように、名前を見ただけで色が想像できる呼び名が付けられました。
DARUMAが公式サイトで示している使用針は、棒針3〜4号とかぎ針4/0〜5/0号です。
iroiroは、公式サイトではクラフトのカテゴリに置かれています。
シリーズ2.ふわふわの原毛に近いメリノウール
原毛に近いメリノウールは、ふんわりした厚みを出したいものに向きます。
ふわふわとして柔らかく、軽く編み上がるのが公式の挙げている特徴です。
公式サイトの説明では、羊毛に少し撚りをかけただけの糸だとされています。
使用針としてDARUMAが挙げているのは、棒針6〜8号とかぎ針7/0〜7.5/0号です。
軽い編み地に仕上げたいときは、まず1玉で試し編みをしてみてください。
シリーズ3.並太と極太があるMerino Wool
編み図の指定を見るときに確かめたいのは、シリーズ名だけでなく並太か極太かという太さです。
公式は「膨らみ感と発色性を併せ持つ毛糸」と紹介しています。
並太は棒針6〜7号、極太は棒針9〜11号が、DARUMAの公式サイトに載っている使用針です。
太さを取り違えると、同じ目数で編んでも出来上がりの幅が変わります。
注文する前に、太さの表記まで含めて確かめてみてください。
シリーズ4.光沢のあるShetland Wool
編み地に光沢を出したいものを編む日に向くシリーズです。
公式は、英国羊毛の中でも柔らかく光沢感があると書いています。
公式サイトでDARUMAが示す使用針は、棒針5〜7号とかぎ針6/0〜7/0号です。
繊維の細さについては、情報源によって数値が食い違います。
細さの数字ではなく、メリノより太めという性質でとらえておくと迷いません。
シリーズ5.軽さのあるAiry Wool Alpaca
軽さと肌ざわりの両方を求めるものに向きます。
公式が挙げている特徴は「肌に触れたときにもチクチク感のとても少ない毛糸」という点です。
軽さは、糸の表面がパイル状になる紡績方法から生まれると公式は書いています。
かぎ針6/0〜7/0号と棒針5〜7号が、DARUMAの示す使用針です。
首まわりに当たるものを編む日は、候補に入れてみてください。
シリーズ6.太い針で編めるWool Mohair
ざくざくと編み進めたいものに向きます。
6シリーズの中で数字の組み合わせが1つだけ違うのが、Wool Mohairです。
1玉が軽いわりに、10cm四方に入る目数はいちばん少なくなっています。
公式サイトの説明にあるのは、光沢感のある毛糸に仕上げたという点です。
DARUMAは、使用針として棒針10〜12号とかぎ針9/0〜10/0号を挙げています。
モヘアの原料になるのは、アンゴラウサギではなくアンゴラヤギです。
編むものからDARUMAの毛糸を選ぶ3つの場面
シリーズを覚えるより、何を編むかから絞ったほうが早く決まります。
作りたいものは決まっているのに、シリーズの多さで手が止まる日もあるものです。
編むものが先に決まっていれば、候補は2つか3つまで絞れます。
取り上げる場面は次の3つです。
- 肌に直接ふれるものを編む
- 太い針でざくざく編む
- 色を組み合わせて小物を編む
3つの場面を知っておけば、棚の前で迷う時間が短くなります。
上から順に見ていきましょう。
場面1.肌に直接ふれるものを編む
首や顔に当たるものを編む日は、公式の説明文が手がかりになります。
公式がチクチクのしにくさに触れているのは、Airy Wool AlpacaとWool Mohairの2つです。
ただし、チクチクの感じ方は繊維の細さで変わり、境目とされる数値は情報源によって分かれます。
肌に合うかどうかは、編み始めてからでは変えにくい条件です。
まずは候補を2つか3つに絞り、そのうえで実物にあたる段取りにしてみてください。
場面2.太い針でざくざく編む
編み上がるまでの時間を短くしたい日は、目数の少ないシリーズを選びます。
6シリーズの中で当てはまるのは、Wool MohairとMerino Wool 極太です。
10cm四方に入る目数が少ないシリーズは、同じ幅でも編み進みが早くなります。
同じ幅を編む時間を短くしたい日は、Merino Wool 極太から試してみてください。
場面3.色を組み合わせて小物を編む
2色以上を使う編み込みや、小さい面積に色を置く小物ではiroiroが力を発揮します。
候補になる理由は次の2つです。
- 1玉が小さく、色を増やしても手元に残る量が増えすぎない
- 6シリーズの中で、かぎ針の標準ゲージが公式に併記されているのはiroiroだけ
かぎ針で編む小物の編み図には、長編みのゲージが書かれていることがあります。
iroiroは、公式の数字とそのまま突き合わせられるシリーズです。
使う色数を先に決めてから、色ごとに必要な玉数を数えてみてください。
編み図の指定糸がDARUMAのときに確かめる4つのこと
編み図の指定糸がDARUMAでも、手元に同じ糸がない日はあります。
編みたい編み図が決まったあとに糸が見つからないと、そこで止まってしまいがちです。
代わりの糸を探すときに見たい点を、4つにまとめました。
- 標準ゲージと使用針の号数を見る
- 1玉の長さから必要な玉数を見直す
- 素材が変わると編み地の性質も変わる
- 試し編みで自分のゲージを確かめる
4つを順に確かめれば、手持ちの編み図をあきらめずに編み始められますよ。
1つずつ確かめます。
確認1.標準ゲージと使用針の号数を見る
代わりの糸を探すとき、最初に合わせたいのはラベルの標準ゲージと針の太さです。
標準ゲージは規格ではなく、目安として載っています。
「指定の使用針で編むと多くの場合そうなるであろうと想定されるゲージ」というのが、ハマナカの公式FAQの説明です。
糸のラベルに書かれた数字は想定値で、保証された値ではありません。
使用針の号数が近い糸なら、編み図の指示をそのまま使いやすくなります。
代わりの糸は、同じくらいの太さのものから選んでみてください。
確認2.1玉の長さから必要な玉数を見直す
糸を替えると、必要な玉数も変わります。
1玉の重さと長さは、シリーズごとに違うからです。
必要な長さは、編み図の指定玉数に指定糸1玉の長さを掛けると出ます。
候補の糸1玉の長さで割ったものが、必要な玉数のおおよその数です。
あくまで目安で、ゲージが変われば必要な量も変わります。
DARUMAの取扱いがある店で相談すると、玉数の見当も一緒に確かめられますよ。
確認3.素材が変わると編み地の性質も変わる
数字がそろっても、素材が変われば編み地の性質は変わります。
替える前に見ておきたいのは、アルパカとモヘアの癖です。
KNIT MAGAZINEは、アルパカの混率が高い糸で編み目の歪みやひっくり返りが生じると指摘しています。
カケンテストセンターがモヘアの短所に挙げているのは、摩耗や折り曲げへの弱さです。
編み地の癖に関わるのは、素材だけではありません。
東京都クリーニング組合は、撚りの甘い糸を毛玉のできやすい条件のひとつに挙げています。
よく擦れるものを編む日は、素材と撚りの癖まで含めて候補を決めてみてください。
確認4.試し編みで自分のゲージを確かめる
最後は試し編みで確かめます。
同じ糸と同じ針でも、編む人によって目の大きさは変わるからです。
本番と同じ糸と針で15cm四方以上を編み、中央の10cm四方の目数と段数を数えてみてください。
端は伸びて不正確になるため、測るのは編み地の中央です。
針の号数は、目数の出方に合わせて動かします。
- 指定より目数が多いとき:1号太い針に替える(クロバーの棒針は1号ごとに0.3mm太くなります)
- 指定より目数が少ないとき:1号細い針に替える(同じく0.3mm刻みです)
段数が合わないときは目数を優先し、段数は編みながら長さで調整します。
2026年のDARUMAで起きた3つの動き
2026年のDARUMAでは、新作と新色と価格の3つに動きがありました。
去年と同じ糸を買い足すつもりで棚を見たら、顔ぶれが変わっていたという場面もあります。
毛糸の秋冬の新作が登場するのは、毎年7月中旬から8月にかけてです。
店頭は実需の2か月から3か月前に動きます。
紹介するのは次の3つです。
- 秋冬の新作Shaggy Mohairと新色
- 4年ぶりの春夏糸Linen Wool Alpaca
- 秋冬の手編み糸の価格改定
3つを知っておくと、今シーズンの棚の見え方がつかめますよ。
上から順に紹介します。
動き1.秋冬の新作Shaggy Mohairと新色
2026年8月21日に、DARUMAは2026 Fall & Winterを公式サイトで発表しました。
軸になっているのは、日本国内の工場と協力して作った天然繊維100%のファンシーヤーンです。
Shaggy Mohairでは、糸からモヘアの長い毛足が何本も飛び出しています。
水通しをすると水の中で毛が開くと、公式は説明しました。
同じ日に、新色も発表されています。
Cheviot Woolにはチャコール、Airy Wool Alpacaにはパープルが加わりました。
Shetland Woolにはコスモブルー、Merino Wool 並太には5色が増えています。
動き2.4年ぶりの春夏糸Linen Wool Alpaca
4年ぶりの春夏糸として、2026年2月20日の公式NEWSで発表されました。
公式が狙いに挙げたのは、夏の定番素材といえるコットンではなく、秋冬素材の代表格であるウールを中心に構成することでした。
春夏でもウールを使う設計になっています。
動き3.秋冬の手編み糸の価格改定
2026年6月1日に、DARUMAは秋冬の手編み糸について価格の改定を告知しました。
改定は2026年7月1日から実施されています。
公式が挙げた理由は、ウールをはじめとする原料価格の高騰と、加工賃や資材価格の高騰による製造コストの上昇です。
同じ糸でも、去年と今年で値札が変わっている場合があります。
DARUMAの毛糸が買える場所と実物の選び方
DARUMAの毛糸は、公式オンラインストアでも、DARUMAを扱う実店舗でも買えます。
公式サイトの購入案内には、公式オンラインストアDARUMA STOREで商品を買い求められると書かれていました。
一方で、取扱店のリストは載っていません。
そのため、DARUMAの毛糸を触れる店は、検索だけでは見つけにくいままです。
画面で見るときと棚で見るときでは、わかる中身が変わります。
紹介するのは次の3か所です。
- 公式オンラインストア
- DARUMAを扱う実店舗
- 下北沢のKnit Shelf
3つ目のKnit Shelfは、実店舗のうち下北沢で触って比べられる1店です。
買い方の違いがわかると、今日の目的に合う場所を選び分けられますよ。
1つずつ見ていきます。
場所1.公式オンラインストア
DARUMAが公式サイトで購入方法として案内しているのは、オンラインストアでの注文です。
買うシリーズと色が決まっている日に向いています。
画面では、色の出方と手触りまではつかめません。
色を先に決めてから注文すると、届いたあとの迷いが減ります。
場所2.DARUMAを扱う実店舗
DARUMAを扱う実店舗では、色と手触りをその場で確かめられます。
ただし、置いているシリーズの範囲は店によって違うものです。
棚にないシリーズを探して、何軒も回ることもあります。
編みたいものと編み図の指定糸を、先に伝えてみてください。
店にあるDARUMAの中から、近い糸を出してもらえます。
場所3.下北沢のKnit Shelf
買ったDARUMAの糸は、Knit Shelfの店内でそのまま編み始められますよ。
公式が書いている使用針の号数が自分の手に合うかを、その日のうちに確かめることが可能です。
編み物スペースが店内にあり、当店で買った毛糸はもちろん、家から持ってきた編みかけの作品も編めます。
編みかけのまま置いてある作品があれば、次に来る日に持ってきてみてください。
また、店頭にある毛糸は、手に取って比べられます。
棚に並ぶ毛糸の銘柄は、DARUMAとitobatake、KnitWit、sawada ittoです。
ハマナカ、taiyo-keito、内藤商事、丸安毛糸の60(ろくまる)も置いています。
ぜひ、お気軽にお越しください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 住所 | 〒155-0033 東京都世田谷区代田6-6-1 TOKYU REIT下北沢スクエア3階 |
| アクセス | 下北沢駅から徒歩5分 |
| 営業時間 | 11:00〜17:00 |
| 定休日 | 不定休 |
| @knitshelf |
まとめ
DARUMAの毛糸は、公式サイトで秋冬糸と春夏糸に分かれています。
選ぶときに見るのは、シリーズ名ではなく1玉の重さと長さ、標準ゲージ、素材の3つです。
指定糸が手に入らない日は、標準ゲージと使用針、1玉の長さ、素材、試し編みの4つで確かめられます。
手触りだけは数字に出ません。
迷ったときは、手に取れる棚の前まで行ってみてください。