長編みの編み方を手順で解説|目数が増える・減るときの直し方も紹介

長編みを何段か編んでいくうちに、端が広がったり狭まったりして、きれいな四角にならないことがあります。
立ち上がりの扱いや、どの目から編み始めるのかが、動画ごとに違って見えて手が止まることもありますよね。
本記事では、長編みの編み方を、糸をかける向きと針を入れる向きまで含めて、作り目から最後の段まで順に解説します。
後半には、目数が増えたときと減ったときの直し方もまとめました。
段の端で編む目が決まれば、端で目数がずれずに長編みの段を重ねられます。
長編みとは?針を入れる前にかぎ針へ糸をかけておく編み目

長編みは、かぎ針に糸を1回かけてから針を入れて編む、かぎ針編みの編み目です。
作り方に「長編み」と書かれていても、細編みとどこが違うのかがつかめないと、最初の1目で手が止まってしまいます。
細編みは、針を入れる前に糸をかけずに編み始める編み目です。
編み図の記号の高さにも違いがあり、細編みを1とすると、長編みは3の比率で描かれます。
長編みをする前に知っておくべき2つのこと

細編みまでは編めても、長編みははじめてという方もいますよね。
長編みを編み始める前に知っておきたいのは、次の2つです。
- かぎ針と糸を用意して両手の持ち方を決める
- 裏山や半目などの言葉と立ち上がりを数に入れるきまり
2つを先に押さえておくと、手順の中で出てくる言葉に迷わず、手元に集中できます。
1つずつ見ていきましょう。
準備1.かぎ針と糸を用意して両手の持ち方を決める
長編みの練習では、かぎ針と糸に加えて、はさみととじ針も手元に用意しておきます。
- かぎ針:号数は「3/0号」のように数字に「/0号」を添えて表示され(3/0号は約2.2〜2.3mmで、直径はメーカーによって違う)、数字が大きいほど太い。竹のかぎ針は、号数の表し方そのものが違う
- 号数の選び方:使う毛糸のラベルに書かれた、適した針の号数を目安にする
- 糸:当店のおすすめは、練習用なら太めでまっすぐ、色は明るめの毛糸(濃い色だと編み目を見分けにくい)
- はさみ:最後に糸を切るときと、糸始末のあとの余りを切るときに使う
- とじ針:糸始末(残った糸端を、編み地の中へしまい込む処理)に使う、編み物用の針
持ち方は細編みと変わらず、右手にかぎ針、左手に糸と編み地を持ちます。
- 右手:親指と人差し指で、かぎ針を軽く持つ
- 右手:中指を針に添え、かぎ(先の曲がった部分)を下向きにする
- 左手:糸玉からの糸を、小指と薬指のあいだに通して手のひら側へ出す
- 左手:出した糸を人差し指にのせ、指を立ててピンと張る
- 左手:編み地(はじめはくさりの作り目)を、親指と中指でつまむ
準備2.裏山や半目などの言葉と立ち上がりを数に入れるきまり
手順に出てくる言葉を、長編みのどこで使うかと合わせて、表にまとめました。
| 言葉 | 意味 | 長編みの手順で出てくるところ |
|---|---|---|
| くさり編み | かぎ針の基本の編み方。表側には、V字の形が1列につながって見える | 作り目と立ち上がり |
| 作り目 | 編み始めの土台になる部分。本記事ではくさり編みを使う | 工程1 |
| 裏山 | くさり編みを裏返すと、1目に1つずつ見える、こぶのような1本の糸 | 1段め(工程2)と段の最後(工程5)で針を入れるところ |
| 半目 | くさり編みを表から見たときに、V字に見える2本の糸のうちの1本 | 段の最後に、裏山と一緒に針を入れるところ(工程5) |
| 目の頭 | 編み目の上に並ぶ2本の糸 | 2段めから針を入れるところ(工程4) |
| 立ち上がり | 段の始めに編むくさり編み | 段の端(工程1・工程3) |
| ループ | 針にかかったままの糸の輪 | 糸を引き出したあと、針に3本かかる(工程2) |
| 引き出す | 針にかけた糸を、目やループにくぐらせて手前側へ出すこと | 針を入れたあと(工程2) |
| 引き抜く | かけた糸を、針にかかっている何本かのループの中に一度に通すこと | 2回に分けて行う(工程2) |
| 往復編み | 段の端に来るたびに編み地を裏返し、行きと帰りを交互に重ねて平らに編む方法 | 本記事の編み方 |
| 持ち替える | 編み地を裏返し、編み終えたばかりの端を右に持ってくること | 段の終わり(工程3) |
表の言葉がつかめたら、目数の数え方のきまりも確かめておきましょう。
長編みの段では、段の始めの立ち上がりも1目として数に入れます。
立ち上がりを目の数に入れない細編みとは、数え方が反対です。
作り目のくさり編みは、下にできあがっている目だけを数え、針にかかっている目は数に入れません。
長編みの編み方を作り目から最後の段まで6つの工程でたどる

長編みを何段か編むと、段の端でどの目に編めばよいか、迷う場面が出てきます。
長編みは、同じ方向にぐるぐる回って筒や円に編む輪編みにも使えますが、本記事で扱うのは、平らな1枚を編む往復編みです。
工程は、次の6つに分けました。
- くさりの作り目に続けて立ち上がり3目を編む
- 作り目の端から2目めの裏山に最初の長編みを編む
- 1段めを端まで編んだら立ち上がり3目を編んで持ち替える
- 2段めからは立ち上がりの真下の目を飛ばして2目めから編む
- 段の最後の長編みは1段下の立ち上がりのいちばん上に編む
- 最後の段は立ち上がりを編まずに糸を切って糸端を始末する
段の最初と最後に編む目が決まっていれば、段を重ねても、端で目数が増えたり減ったりしません。
工程ごとに見ていきましょう。
工程1.くさりの作り目に続けて立ち上がり3目を編む
作り目をくさり編みで編んだら、糸を切らずに、立ち上がりとしてくさりを3目編みます。
- 編み始めの糸端を残したまま、くさり編みで作り目を作る
- 練習用なら、くさりの長さが15cmを超えるまで作り目を続ける
- 作り目と同じ糸のまま、続けてくさりを3目編み、立ち上がりにする
工程2.作り目の端から2目めの裏山に最初の長編みを編む
最初の長編みは、作り目の端から数えて2目めのくさりの裏山に編みます。
- 糸を編み地の向こう側に置き、段を編み終えるまで動かさない
- 針を入れる前に、1回めの糸を向こう側から手前へかけておく
- 糸を向こう側に置いたまま、作り目の端から2目め(針から数えて5つ目のくさり)の裏山へ、手前から向こう側に向けて針を入れる
- 向こう側から手前へ2回めの糸をかけ、裏山の中を通して、くさり2目分の高さまで引き出す(針にループが3本)
- 3回めの糸も向こう側から手前へかけ、針先にある2本のループだけを引き抜く
- 4回めの糸を同じ向きでかけ、残った2本のループをまとめて引き抜く
工程3.1段めを端まで編んだら立ち上がり3目を編んで持ち替える
1段めを最後まで編んだら、立ち上がりが先、持ち替えがあとの順で次の段へ進みます。
- 工程2と同じ編み方で、作り目の残りのくさりに1目ずつ長編みを編む
- 編み終えた1段めの目数が、作り目の数と同じかを数える
- 段の端で、くさりを3目編んで立ち上がりにする
- 編み地を持ち替える
工程4.2段めからは立ち上がりの真下の目を飛ばして2目めから編む
前の段の目の頭に1目ずつ編んでいき、段の最初の1目だけは立ち上がりの真下を飛ばします。
- 立ち上がりの真下の目(前の段で最後に編んだ長編み)には編まずに飛ばし、前の段の2目めから編み始める
- 工程2と同じく、針に糸を向こう側から手前へ1回巻きつけておく
- 針先を手前から向こう側へ向け、前の段の2目めの頭にある2本の糸に通す(糸は向こう側に置いたまま)
- 引き出す高さと、2回に分けて引き抜く手順は工程2と同じにする
- 3目めから先も1目に1目ずつ編み、前の段で最初に編んだ長編みの頭まで進む
工程5.段の最後の長編みは1段下の立ち上がりのいちばん上に編む
前の段の端まで編み進めたら、残った立ち上がりに段の最後の1目を編み、工程3と同じく立ち上がりと持ち替えをして次の段へ進みます。
- 前の段の立ち上がりで、いちばん上にあるくさり(3目め)に、段の最後の長編みを編む
- ここでも、針に向こう側から手前へ糸をかけてから針を入れる
- いちばん上のくさりでは、裏山と、編み地の端に近いほうの半目の2本をまとめて、手前から向こう側へ針ですくう(糸は向こう側のまま)
- 糸を引き出してから2回引き抜くまでは、工程2と変わらない
- 糸を替えるなら、段の最後の長編みの2回めの引き抜きを新しい糸で行う(古い糸と新しい糸の端は編みくるまずに残す)
- 2段めからも段の終わりで目数を数え、作り目と同じかを確かめる
工程6.最後の段は立ち上がりを編まずに糸を切って糸端を始末する
練習の1枚を終えたい段まで来たら、段の終わりの立ち上がりを省いて糸を切り、目を止めます。
- 段を重ねるときは、段の端の立ち上がりと持ち替え(工程3)、工程4、工程5を1段ごとにくり返す
- 最後の段を編み終えたら、糸端を残して糸を切る
- 切った糸端を、針に残る最後の目に通して引き抜き、目を止める
- 編み始めと編み終わり(糸を替えたときは替えたところの2本も)の糸端を、とじ針に通す
- 裏側の端の目に沿わせて、3〜4cmくぐらせる
- 余った糸端を切る
長編みを何段か編むと出てくる目数・すき間・高さの悩みと直し方

何段か重ねてから編み地を広げてみると、端が台形のように広がっていたり、狭まっていたりして驚くことがあります。
取り上げる悩みは、次の4つです。
- 段の目数が増えて端が広がってきたらどうする?
- 段の目数が減って端が狭まってきたらどうする?
- 立ち上がりの横にすき間ができたらどうする?
- 長編みの高さが低くなったらどうする?
直し方を先に知っておけば、ずれに気づいた段で落ち着いて編み直せますよ。
順番に見ていきましょう。
質問1.段の目数が増えて端が広がってきたらどうする?
増え始めた段までほどき、工程4の段の最初の目を見直して編み直してみてください。
目数が作り目より多くなるのは、段の最初に、工程4で飛ばす目にも長編みを編んでいるためです。
質問2.段の目数が減って端が狭まってきたらどうする?
工程5の段の最後の目に編めているかを確かめ、減り始めた段までほどいて、ほどいた段の最初から編み直しましょう。
目数が作り目より少なくなるのは、段の終わりに工程5の目へ長編みを編まないまま、立ち上がりへ進んでいるためです。
質問3.立ち上がりの横にすき間ができたらどうする?
まず、立ち上がりのくさりがゆるんで、長編み1目より長くなっていないかを確かめます。
立ち上がりが長いぶん、次の長編みとのあいだにすき間ができるためです。
次の段からは、立ち上がりのくさりの高さを、隣の長編み1目とそろえるように編んでみましょう。
質問4.長編みの高さが低くなったらどうする?
引き出した糸が、くさり2目分の高さに届いているかを見直しましょう。
高さが足りなかった段は、ほどいて編み直します。
毛糸選びも編みかけの続きもできる下北沢のKnit Shelf

練習用の毛糸を選ぶときに、太さや色の候補が多くて迷うこともありますよね。
下北沢のKnit Shelfなら、長編みの練習に使う1玉を、実物の太さや色を見比べながら選べます。
扱っている毛糸は、DARUMA、ハマナカ、内藤商事、sawada itto、taiyo-keito、itobatake、KnitWit、丸安毛糸の60(ろくまる)などです。
毛糸は1玉から買えるので、練習用に1つだけ選ぶこともできます。
どの糸が練習に向くか決められないときも、編み方で手が止まったときも、気軽に店員へ声をかけてみてください。
店内の編み物スペースは、予約をとらずに使えます。
店で選んだ毛糸を編む日だけでなく、買い物をしない日に家で途中まで編んだ長編みを持ってきて、続きを編んでも構いません。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 住所 | 〒155-0033 東京都世田谷区代田6-6-1 TOKYU REIT下北沢スクエア3階 |
| アクセス | 井の頭線 下北沢駅西口北側から徒歩2分 |
| 営業時間 | 11:00〜17:00 |
| 定休日 | 不定休 |
| @knitshelf |
休みは月によって違うため、行く日が決まったら@knitshelfで確かめてみてください。
まとめ
長編みは、かぎ針に糸をかけてから針を入れ、2本ずつ2回に分けて引き抜く編み目です。
立ち上がりも1目に数え、段の最初は真下の目を飛ばし、最後の1目は前の段で立ち上がりにしたくさりの3目めへ編みます。
目数が増えたら段の最初、減ったら段の最後を見直し、ずれた段からほどいて編み直しましょう。
編みかけの1枚は、Knit Shelfの編み物スペースへ持って行けば、続きを編めます。