ブランケットの編み方!輪針で往復するガーター編みの4つの工程

棒針でブランケットを編みたくても、長い作り目が針に乗りきるのか、何目で始めるのかと迷うことがありますよね。
本記事では、全体をガーター編みにした長方形1枚を、輪針で往復に編む方法を紹介します。
ブランケットはかぎ針でも編めますが、今回は棒針の編み方に絞りました。
指でかける作り目と表目で編めれば、そのまま手順の土台になります。
輪針と毛糸の準備から目数の計算、仕上げまでの流れをつかみ、1枚目を編み始めるところまで進むのが本記事のねらいです。
目数の多いブランケットを棒針で編む輪針と毛糸の3つの準備

最初に、編み始める前にそろえておく輪針と毛糸の話をします。
幅の広いブランケットでは、手持ちの2本の棒針に目が乗りきるのかが、最初の心配ごとになりがちです。
輪針と、同じロットでそろえた毛糸が手元にあれば、幅の広い作り目でも落ち着いて編み始められます。
準備は次の3つです。
- 大きな平面を往復に編める輪針と糸始末のとじ針を用意する
- 毛糸は並太ほどの太さと明るい色を目安に素材も見て選ぶ
- 買い足しで色が変わらないよう毛糸は同じロットでそろえる
3つを先に済ませておけば、編み始めてから道具や糸を探しに行かずにすみます。
1つずつ見ていきましょう。
準備1.大きな平面を往復に編める輪針と糸始末のとじ針を用意する
大きな平面を編むブランケットには、輪針を往復編みの針として使うのが当店のおすすめです。
輪針は輪に編む作品だけでなく往復編みにも使え、ブランケットのような大きな平面を編むのに向いています。
コードの長さは、編む作品のサイズに合うものを選んでみてください。
使う針の号数は、ラベルの使用針の項目を見て決めます。
ラベルに10号とあれば、直径5.1mmの棒針です。
太さの呼び方と号数の対応は目安を出すところで範囲が少し違うため、糸ごとにラベルで確かめてみてください。
編み上げたあとの糸始末に使うのは、とじ針です。
太い毛糸には太い毛糸用のとじ針があるので、糸の太さに合うものを用意しておきましょう。
準備2.毛糸は並太ほどの太さと明るい色を目安に素材も見て選ぶ
編み目の見やすさでいえば、並太ほどの太さがあるストレートヤーンを、明るめの色で選ぶのが当店のおすすめです。
ストレートヤーンとは、太さもよりの具合も1本を通して変わらない、飾りのない糸を指します。
明るい色や淡い色の糸は、編み目が見分けやすいのが長所です。
濃い色は仕上がりの見栄えがよいので、編みやすさと見た目のどちらを優先するかで選んでみてください。
素材は、性質の違いも知っておくと選びやすくなります。
- ウール:繊維が縮れて空気を含み、熱を伝えにくい
- アクリル:軽くてかさがあり、保温性もよい
準備3.買い足しで色が変わらないよう毛糸は同じロットでそろえる
ロットが違う糸は玉で同じ色に見えても、編み地では色の差が出るため、ブランケット1枚に使う糸はロットをそろえてください。
ロットは、毛糸を染めるときに使った釜ごとの番号のことで、色を表す色番とは別に付いています。
ロットがそろっているかの手がかりは、ラベルにあるロット番号です。
ただし、ロット番号の欄がない毛糸もあります。
当店のおすすめは、はじめから予定の数より少し余分に用意しておくことです。
ラベルは買い足すときの手がかりになるので、編み終わるまで捨てずに残しておきましょう。
ブランケットをガーター編みで編む手順に出てくる用語

次は、編み方の手順に出てくる用語を先に説明します。
マフラーで覚えた編み方でも、名前だけを聞くと何のことか思い出せない場面がありますよね。
用語の意味を先に押さえておくと、手順を読みながら手元の作業と名前を結びつけられます。
説明する用語は次の3つです。
- ガーター編みは毎段を表目で往復し端が丸まりにくい編み地
- 編み始めの指でかける作り目と端の目のすべり目
- 編み終わりの伏せ止めと糸端を隠す糸始末
表目や作り目の手の動きは知っているものとして、手順での役割と意味だけを取り上げます。
ひとつずつ読み進めていきましょう。
用語1.ガーター編みは毎段を表目で往復し端が丸まりにくい編み地
ガーター編みは、往復編みのどの段も、表と裏のどちらを見ているかに関係なく表目で編む編み地です。
往復編みとは、段の端まで編んだら編み地を裏返し、向きを変えて次の段を編み進める方法を指します。
表と裏のどちらから見ても同じ見た目に仕上がるのも、ガーター編みの特徴です。
メリヤス編みの端は丸まりますが、ガーター編みは編み端が落ち着くので、本記事のブランケットは縁を別に編まずに仕上げます。
段を数えるときは、針にかけた作り目が1段めです。
用語2.編み始めの指でかける作り目と端の目のすべり目
指でかける作り目は編み始めの目の作り方で、すべり目は段の端の目に使う技法です。
指でかける作り目は、糸と針だけで作れるうえ、伸び縮みのしやすさも備えています。
すべり目とは、目を1つ編まないまま右の針へ移す操作のことです。
本記事では、段の端の目をすべり目にします。
端の目が伸びにくくなり、編み端がそろいやすいのが、すべり目にする利点です。
用語3.編み終わりの伏せ止めと糸端を隠す糸始末
編み終わりの目は伏せ止めで止め、残った糸端は糸始末で編み地に隠します。
伏せ止めの始まりは、表目を2目編み、1目めを2目めにかぶせる操作です。
以降は1目編むごとにかぶせていき、最後の1目は糸を引き抜いて止めます。
糸始末は、とじ針に糸端を通し、編み地の中をくぐらせて目立たないようにしてから切る作業です。
ガーター編みの試し編みと幅から作り目の数を決める2ステップ

次は、作り目を何目にするかを決めていきます。
編み図がないまま編み始めようとすると、何目作ればいいのか見当がつかずに手が止まりがちです。
ゲージは編み目の大きさを数字にしたもので、10cm四方の中に何目・何段あるかを数えて表します。
ラベルに載っている標準ゲージは、使用針でメリヤス編みを編むとおおむね収まる、目安の目数と段数です。
自分のゲージがわかれば、ほしい幅から作り目の数を計算で出せます。
手順は次の2つです。
- 試し編みもガーター編みで10cmに並ぶ目数を数える
- 手持ちのブランケットの幅を測って計算式に当てはめる
2つのステップを踏めば、編み図がなくても、ほしい幅で編み始められます。
順に見ていきましょう。
ステップ1.試し編みもガーター編みで10cmに並ぶ目数を数える
試し編みは、本番と同じガーター編みで編みます。
ラベルに書かれた標準ゲージはメリヤス編みを基にした数字で、ガーター編みの編み地は横幅に出やすいからです。
- 作り目は、ラベルの標準ゲージの目数に1.5から2をかけた数を目安にする
- 標準ゲージがない糸は、作り目が15cmより長くなるまで目を作り続ける
- 本番と同じ糸と針で、ガーター編みを15cm四方以上編む
- 仕上げと同じように、スチームを当てる
- 端を避け、中央の10cmに入る目数を3か所以上で数えて平均する
- 半目は0.5目として数える
編み地がかたく詰まって感じるときは、針を太くして編み直してみてください。
ステップ2.手持ちのブランケットの幅を測って計算式に当てはめる
ほしい幅を10で割った数に、試し編みの10cmぶんの目数をかけると、作り目の数が出ます。
- 手持ちのブランケットを平らに置き、引っ張らずに幅を測る
- 手持ちがなければ、いすに座ってひざに掛けたい範囲を測る
- 測った幅÷10×10cmの目数で、作り目の数を出す
- 小数が出たら、小数点以下を四捨五入する
- 段のゲージは計算に使わない
仮に、幅が75cm、10cmの目数が14.5目なら、75÷10×14.5=108.75で、作り目は109目です。
幅の75cmは計算を示すための仮の数字で、ブランケットの大きさの目安ではありません。
ガーター編みのブランケットの編み方は輪針で往復する4つの工程

いよいよ、作り目から仕上げまでの編み方です。
段が長いブランケットは、どこまで編めば終わりなのか見えにくく、不安になりますよね。
全体の流れは作り目、往復、伏せ止め、仕上げの4つで、2段めから先はどの段も同じ並びで編み進めます。
工程は次の4つです。
- 指でかける作り目をしたら輪につながずに持ち替える
- 2段めからすべり目と表目で往復し糸は段の端で替える
- 編み地を手持ちの1枚と比べて長さが足りたら伏せ止めにする
- 結び目をほどいて糸端を始末し蒸気を当てて仕上げる
工程と止める位置を先に知っておけば、長い段を編んでいても、いまどこにいるのかを見失いません。
順を追って見ていきます。
工程1.指でかける作り目をしたら輪につながずに持ち替える
作り目ができたら針先を1本抜き、輪にはしないまま編み地を裏返して、往復編みを始めます。
- 作り目の糸端は、編む幅のおよそ3倍から3.5倍の長さを残す
- 輪針の針先2本をそろえ、指でかける作り目で計算した数の目を作る
- 針先を1本抜く
- 作り目の両端をつながないまま、編み地を裏返して持ち替える
輪針の作り目を輪につなぐと筒になり、平らな長方形のブランケットになりません。
工程2.2段めからすべり目と表目で往復し糸は段の端で替える
2段めから先は、どの段も最初の1目をすべり目にし、残りを表目で編んで往復します。
- 作り目の次の段(2段め)は、最初の1目をすべり目にする
- 2目めから最後の目まで、表目で編む
- 段の最後まで編んだら編み地を裏返して持ち替え、次の段も同じに編む
- 糸玉の残りが少なくなった段の端で、新しい糸をゆるく結んで替える
- 結んだ次の段も最初の1目はすべり目にし、2目めから新しい糸で編む
工程3.編み地を手持ちの1枚と比べて長さが足りたら伏せ止めにする
長さが足りたら、次の段を伏せ止めにして編み終えます。
- 編み地を手持ちのブランケットの上に重ね、長さが届いたか見る
- 手持ちがない場合は、座ったひざの上に広げて長さを確かめる
- 長さが足りた段の、次の段を伏せ止めの段にする
- 伏せ止めの段は、最初の目もすべり目にせずに伏せ止めをする
- 1目だけ残ったら糸を切り、残った目から糸端を引き抜く
工程4.結び目をほどいて糸端を始末し蒸気を当てて仕上げる
糸端を編み地に隠してから蒸気で形を整え、ブランケットを仕上げます。
- 糸を替えたときに段の端で結んだ結び目をほどく
- 作り目・伏せ止め・結び目の糸端を、とじ針で編み地にくぐらせて切る
- 編み地を平らに広げる
- ラベルで温度を確かめ、アイロンを浮かせたまま蒸気を当てる
- 冷めるまで動かさずに置く
アクリルの糸は、熱が高すぎると溶けたり縮んだりする場合があります。
ブランケットの毛糸の玉数と家での洗濯についてのよくある質問

編み方のあとは、毛糸をそろえるときと、編み上げたあとに出てくる質問に答えます。
時間をかけて編む大物ほど、糸が足りなくなることや、洗って傷めることが気がかりになるものです。
玉数は作品ごとに確かめ、洗えるかどうかは糸のラベルで確かめます。
質問は次の2つです。
- ブランケットを編むのに毛糸が何玉いるか知りたいときは?
- 編み上げたブランケットは家で洗える?
答えを先に読んでおくと、糸を買う日にも洗う日にも慌てずにすみます。
順番に見ていきましょう。
質問1.ブランケットを編むのに毛糸が何玉いるか知りたいときは?
ブランケットに要る玉数は、選ぶ糸と大きさによって作品ごとに変わります。
編み図なしで編むブランケットの玉数は、Knit Shelfで店員と一緒に考えてみてください。
選んだ糸と、手持ちのブランケットで測った大きさがわかると、相談がスムーズです。
質問2.編み上げたブランケットは家で洗える?
家で洗えるかどうかは糸によって違うので、ラベルの洗濯表示で確かめます。
おけの記号に×が付いた表示なら、家庭では洗えません。
防縮加工と書かれた糸でも、表記だけで洗えると決めずに、洗濯表示を見てみてください。
毛や絹は一度縮むと元に戻らないため、洗う前の確認が欠かせません。
毛糸を見比べて玉数の相談もできる下北沢のKnit Shelf

Knit Shelfは、毛糸を実物で見比べて選べる、下北沢の毛糸店です。
DARUMA、ハマナカ、内藤商事、sawada itto、taiyo-keito、itobatake、KnitWit、丸安毛糸の60(ろくまる)の毛糸を扱っています。
気になる糸を手に取って、手ざわりや重さを比べてみてください。
店員には、糸の選び方に加えて、作品に何玉要るかも相談できます。
編み進め方に迷ったときも、遠慮なく相談してみてくださいね。
大きな作品を家でひとりで編み続けていると、途中で手が止まる日もありますよね。
当店の編み物スペースでは、家で編みかけたブランケットも、当店で買った毛糸も、編んでかまいません。
毛糸を買わない日でも、予約なしで使えます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 住所 | 〒155-0033 東京都世田谷区代田6-6-1 TOKYU REIT下北沢スクエア3階 |
| アクセス | 井の頭線 下北沢駅西口北側から徒歩2分 |
| 営業時間 | 11:00〜17:00 |
| 定休日 | 不定休 |
| @knitshelf |
休業日は月によって違うため、お出かけの前に@knitshelfのお知らせを見てみてください。
まとめ
ブランケットは、全体をガーター編みにした長方形を、輪針で輪につながずに往復して編みます。
毛糸は同じロットで多めにそろえておくと安心です。
作り目の数は、ガーター編みの試し編みと手持ちのブランケットの幅から計算で出します。
編み終えたら、伏せ止め、糸始末、スチームの順に仕上げてください。
下北沢のKnit Shelfには、編みかけの作品を持って行って編める、店内の編み物スペースもあります。