編み図の記号とは?かぎ針と棒針の基本11記号の形と読み方を解説

動画を見ながら編んできて、本や作り方の編み図を開いたら、記号ばかりで読み方がわからず、困ってしまいますよね。
かぎ針編み6つと棒針編み5つの基本の記号なら、形を見れば何の編み目かがわかります。
本記事で解説するのは、11の記号の形と、立ち上がりの数え方や裏を見る段の読み方などのきまりです。
読み終えるころには、手元の編み図の記号を形で見分けて、どの向きに何を編むのかを落ち着いてたどれるようになります。
日本の編み図の記号とは?編み目を形で表すJISに基づく体系

動画で覚えた編み方と記号の形が結びつかず、編み図を前に戸惑う人は少なくありません。
日本の編み図は記号の図が中心で、英文の編み図は文章の指示が中心です。
日本の編み目記号は日本独自の体系で、JISに基づいています。
記号の形は、かぎ針編みと棒針編みとで別々です。
編み図を読むときには、目と段という言葉を使います。
目は、編み物の最小単位である編み目1つのことです。
横一列(または一周)分の目は、段と呼びます。
当店がおすすめするのは、手元の編み図に出てきた記号から1つずつ覚えていく方法です。
一例として、くさり編みと細編み、長編み、引き抜き編みの4つの記号だけで編めるコースターもあります。
本記事では扱わない記号の例は、三つ巻き長編み・長編み3目の玉編み・3目一度・2目交差・すべり目・ねじり目などです。
まずは手元の編み図を開いて、本記事の11の記号に当てはまるものから見比べてみてください。
かぎ針編みの基本の記号一覧と3つの形の見分け方

作り方の図に×やTの記号が並んでいても、記号と編み目の名前が結びつかないうちは読み進めにくいですよね。
本記事のかぎ針編みの6つの記号は、形で分けると3つのまとまりです。
だ円・×・Tの3つの形を手がかりにすると、6つの記号を見分けやすくなります。
形ごとの見出しは、次の3つです。
- 白いだ円はくさり編みで黒いだ円は引き抜き編み
- ×と+はどちらも細編みの記号
- Tは中長編みで斜線1本が長編み・2本が長々編み
形のまとまりで覚えると、はじめて見る編み図でも、知っている記号から読み始められます。
1つずつ見ていきましょう。
形1.白いだ円はくさり編みで黒いだ円は引き抜き編み
だ円の記号は、中の色でくさり編みか引き抜き編みかを見分けます。
- 中が白い横長のだ円:くさり編み
- 同じ大きさで、黒く塗りつぶした横長のだ円:引き抜き編み
くさり編みは、かぎ針編みの基本になる編み目です。
編み始めの土台になるくさりの作り目や、次に説明する立ち上がりにも使います。
立ち上がりは、各段の始めに編むくさり編みを指す言葉です。
引き抜き編みは、段の最後に同じ段の最初の目へ編んで輪をつなぐ(段を閉じる)ときなどに使います。
形2.×と+はどちらも細編みの記号
×と+は、どちらも細編みを表す記号です。
JISの記号は×のほうで、+で書く編み図もあります。
細編みは、引き出す糸の高さがくさり編み1目分の編み目です。
手元の編み図で+を見かけたら、×と同じ細編みとして編んでみてください。
形3.Tは中長編みで斜線1本が長編み・2本が長々編み
Tの形の記号は、縦の線に入った斜線の本数で編み目を見分けます。
- T(斜線なし):中長編み
- Tに斜線1本:長編み
- Tに斜線2本:長々編み
長編みと長々編みでは、斜線の本数が針に糸を巻く回数と同じです。
長編みは1回、長々編みは2回巻いて編みます。
記号の高さの比は、細編み1・中長編み2・長編み3です。
Tの記号を見つけたら、まず斜線が何本あるかを数えてみてください。
かぎ針編みの編み図を読む4つのきまり

次は、かぎ針編みの編み図をたどる順番と、目の数え方がテーマです。
記号の名前がわかっても、どこから読むのか、端のくさりを目に数えるのかで迷う場面は出てきます。
往復に編む編み図と、モチーフ(円形や方形に編み、つないで大きな作品にする編み地)の編み図とでは、読み方が別です。
解説するきまりを、次に4つ挙げます。
- 下から上へ読み往復編みは段ごとに向きが替わる
- 円や四角のモチーフは中心の記号から反時計回りに読む
- 段の端のくさりは立ち上がりで目に数えるかは編み目で違う
- 脚が付いていたら割って編み離れていたら束にすくう
4つのきまりを知っておくと、段の始まりと目数で迷いにくくなります。
順に確かめていきましょう。
きまり1.下から上へ読み往復編みは段ごとに向きが替わる

かぎ針編みの編み図は、右から左へ、下から上へ読むのが基本です。
往復編みでは、行きと帰りをくり返しながら、段ごとに表と裏を入れ替えて編みます。
往復編みの編み図の読み方は、奇数段が右から左、偶数段が左から右のジグザグです。
1段めを読み終えたら、2段めは左端の記号から指でたどってみてください。
きまり2.円や四角のモチーフは中心の記号から反時計回りに読む

モチーフの編み図は、まん中の記号を起点にして、外側の段へと読み進めるのがきまりです。
1段の中では、記号を反時計回りにたどります。
まん中から編み始めるときの作り目の一つが、輪の作り目です。
輪の作り目では、指に巻いた糸端の輪に1段めを編み入れて、まん中から編み始めます。
モチーフの編み図では、まん中の記号に指を置き、反時計回りに1周たどってから次の段へ移ってみてください。
きまり3.段の端のくさりは立ち上がりで目に数えるかは編み目で違う
段の端に飛び出たくさりの記号が立ち上がりで、何目編むかと1目に数えるかは編み目ごとに違います。
| 編み目 | 立ち上がりのくさりの目数 |
|---|---|
| 細編み | 1目 |
| 中長編み | 2目 |
| 長編み | 3目 |
| 長々編み | 4目 |
細編みの立ち上がりは目に数えず、長編みと長々編みの立ち上がりは1目と数えます。
中長編みは、原則として立ち上がりを1目と数える編み目です。
ただし、編み図に数え方の指示があれば、編み図の指示に従います。
細編みと同じ数え方で長編みを編むと、目数が減って端がそろいません。
段を編み始める前に、立ち上がりのくさりの目数と、1目に数える編み目かを見直してみてください。
きまり4.脚が付いていたら割って編み離れていたら束にすくう

記号の脚の位置を見ると、前の段のどこに編み入れるかがわかります。
- 脚が前の段の記号に付いている:割って編む(前の段の目の頭に編む)
- 脚が前の段の記号から離れている:束(そく)にすくう
目の頭とは、細編みなら編み目の上側に並ぶ、くさりのように見える部分のことです。
束にすくうときは、くさりの1目ずつではなく、前の段のくさり編みを丸ごと拾って編みます。
長編みなどの記号では、下の端にすき間があるかを先に確かめてみてください。
棒針編みの基本記号一覧で表目から2目一度までを見分ける

棒針の作り方の図で○や入の字に出会うと、何をすればいいのか手が止まりがちです。
本記事で取り上げる棒針編みの5つの記号は、線・○・入と人の3つの形で見分けます。
線は目の種類、○は目を増やす記号、入と人は目を減らす記号と覚えておくのがコツです。
次の3つの見出しで、記号の形ごとに解説します。
- 縦の線は表目で横の線は裏目
- ○はかけ目で次の段に穴があく増し目
- 入は右上2目一度で人は左上2目一度
3つを押さえれば、目を増やす場所と減らす場所も編み図から読み取れます。
では、記号ごとに見ていきましょう。
記号1.縦の線は表目で横の線は裏目
縦の線(|)が表目、横の線(−)が裏目の記号です。
棒針編みは、表目と裏目の2つの目を基本にして編みます。
編み図の線を見たら、縦か横かをまず見分けてみてください。
往復編みで裏を見る段の読み替え方は、棒針編みの読み方のきまりで解説します。
記号2.○はかけ目で次の段に穴があく増し目
○の記号はかけ目で、増し目の基本になる編み方です。
増し目とは、目数を増やす操作を指します。
かけ目の特徴は、次の段を編むとかけ目の位置に穴があくことです。
かけ目は、穴を並べて模様にする透かし模様に使われます。
記号3.入は右上2目一度で人は左上2目一度
漢字の「入」に似た形は右上2目一度、「人」に似た形は左上2目一度を表します。
どちらも、2目を1目にする減らし目(目数を減らす操作)の記号です。
減らし目の記号は、かけ目の○と隣り合って出てくることもあります。
一例として挙げられるのが、かけ目と右上2目一度を並べてボタン穴を作るカーディガンの作品です。
右上2目一度では右の目が、左上2目一度では左の目が上に重なります。
減らし目の記号を見つけたら、入か人かで上に重なる目を確かめてみてください。
棒針編みの編み図を往復編みと輪編みで読む3つのきまり

続いて、棒針編みの編み図を、編み方に合わせて読むきまりを紹介します。
輪編みは、筒状や円形に、同じ方向へぐるぐる編む編み方です。
編み図の記号どおりに編んだのに、仕上がりが作品の写真と違って見えて、首をかしげることもありますよね。
同じ記号でも、往復編みか輪編みかで読み方が変わります。
取り上げるきまりは、次の3つです。
- 一般的な棒針の編み図は表から見た目の記号で描かれる
- 裏を見る段は記号と逆の目を編む
- 輪編みは表を見たまま右から左へ読む
3つを知っておくと、往復編みでも輪編みでも、記号を編む目に読み替えられます。
順に見ていきましょう。
きまり1.一般的な棒針の編み図は表から見た目の記号で描かれる
一般的な編み図では、棒針の記号は表から見た目の形で描かれています。
メリヤス編みとは、表から見たときに表目だけが並ぶ編み地のことです。
そのため、メリヤス編みの編み図には表目の記号だけが並びます。
編み図を開いたら、記号を表から見た編み地の絵として眺めてみてください。
きまり2.裏を見る段は記号と逆の目を編む

往復編みで裏を見る段では、記号と逆の目を編みます。
1つの編み目を表面から見た呼び名が表目、裏面から見た呼び名が裏目だからです。
往復編みでは、表を見る段と裏を見る段が1段ずつ交互に来ます。
編み図は下の段から上の段へ読み、記号をたどる向きは表を見る段が右から左、裏を見る段が左から右です。
具体的には、表目の記号が並ぶ段でも、裏を見る段では裏目で編みます。
往復編みで全段を表目で編んだ編み地は、ガーター編みです。
メリヤス編みの編み図を記号どおりに編むと、裏を見る段にも表目を編むため、全段が表目で編まれます。
裏を見る段に入るときは、記号の表目と裏目を入れ替えて読んでから編んでみてください。
きまり3.輪編みは表を見たまま右から左へ読む
輪編みの編み図は、右から左への一方向に読みます。
輪編みは、いつも表側を見て編むためです。
裏を見る段がないので、記号のとおりの目をそのまま編みます。
輪編みの作品では、どの段も右端の記号から左へたどってみてください。
毛糸を触って選び編みかけも編める下北沢のKnit Shelf

編み図を見ながら少しずつ編み進めていると、家とは違う場所で続きを編みたくなる日もありますよね。
Knit Shelfは、下北沢にある毛糸店です。
店頭の毛糸は、DARUMA、ハマナカ、内藤商事、sawada itto、taiyo-keito、itobatake、KnitWit、丸安毛糸の60(ろくまる)を扱っています。
編み図に指定された太さに近い毛糸を、実物で触って比べてみてください。
店頭にいる店員には、糸選びの相談ができます。
編み方で迷う場面があったときも、気軽に話しかけてみてくださいね。
予約をせずに使える編み物スペースも、当店の中にあります。
持ち込んだ編みかけの作品の続きを編んでも、当店で買った毛糸で編んでもかまいません。
毛糸の購入がなくても、編みかけを持ってくればスペースを利用できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 住所 | 〒155-0033 東京都世田谷区代田6-6-1 TOKYU REIT下北沢スクエア3階 |
| アクセス | 井の頭線 下北沢駅西口北側から徒歩2分 |
| 営業時間 | 11:00〜17:00 |
| 定休日 | 不定休 |
| @knitshelf |
お休みは月ごとに替わるので、行きたい日が決まったら@knitshelfの投稿で休みを調べてから出かけてみてください。
まとめ
本記事で紹介した基本の記号は、かぎ針編みならだ円・×・T、棒針編みなら線・○・入と人の形で見分けられます。
立ち上がりを目に数えるかどうかと、裏を見る段では記号と逆の目を編むことは、編み始める前に確かめておきましょう。
記号を覚える順番は、手元の編み図に出てくるものからで十分です。
編みかけを持ち込んで編めるスペースも、Knit Shelfの店内に設けています。