毛糸の二本どりとは?1玉からの糸の出し方と針の号数の決め方

編み図に二本どりと書かれていて、何をすればよいのか手が止まることがありますよね。
糸が1玉しかないときの出し方や、何号の針で編めばよいのかも、気になるところです。
毛糸の二本どりは、2本の糸をひとまとめにして1本として編む方法で、同じ糸なら1玉からでも2玉からでも糸を出せます。
本記事では、引き揃えとの関係、1玉や2玉からの糸の出し方、太さの換算に決まりがないこと、編み図の指定ゲージに合わせて試し編みで針を決める手順をまとめました。
読み終えるころには、手元の毛糸で二本どりを編み始める準備が整います。
編み物の二本どりとは糸を2本まとめて1本として編む方法

編み物の二本どりは、2本の糸を一緒にして、1本として編み進める方法です。
編み図で初めて二本どりの指示を目にして、2本の糸をどう扱えばよいのか戸惑う人は少なくありません。
編み図の二本どりは、糸を2本そろえて編み進めるように、という指定です。
2本をまとめると糸が太くなるので、編み地は編み目の粗いローゲージになり、厚みも出ます。
毛糸の使用量が増えることも、二本どりの特徴です。
二本どりと引き揃えをどう呼び分けるかには、諸説あります。
広く使われる整理では、同じ種類の糸を2本まとめるのが二本どり、違う種類・太さ・素材・色の糸を組み合わせるのが引き揃えです。
同じ整理では目的も分かれていて、二本どりは太さを上げてしっかりした編み地にするため、引き揃えは色の深みや風合いを出すために使います。
一方、メーカーのごしょう産業は、違う色の糸の組み合わせや、添え糸との引き揃えも二本どりに含めていて、2つをはっきりとは分けていません。
本記事では、同じ糸を2本にして編む場合を扱います。
二本どりの糸を毛糸1玉か2玉から出す2つの方法

同じ糸を2本にするときは、毛糸が1玉でも2玉でも、二本どりの糸を出せます。
糸が1玉しか手元になく、2本目をどこから取ればよいのか迷う人もいますよね。
本記事で紹介する糸の出し方は、次の2つです。
- 1玉の中心と外側の糸端を合わせる
- 同じロットの2玉から1本ずつ出す
2つの方法を知っておくと、手元にある玉の数に合わせて準備を始められます。
1つずつ見ていきましょう。
方法1.1玉の中心と外側の糸端を合わせる
毛糸が1玉しかなくても、玉の中心と外側にある2つの糸端を合わせれば、二本どりで編めます。
中心にも糸端があるのは、玉巻きの毛糸が、中心から糸端を引き出せるように円筒状に巻かれているためです。
中心の糸端を引き出すと、糸が塊になって出てくることがあります。
塊で出てきても構いません。
中心と外側の2本の糸端をそろえ、1本として編み始めてみてください。
方法2.同じロットの2玉から1本ずつ出す
毛糸を2玉使うときは、それぞれの玉から1本ずつ糸を出し、2本を一緒に1本として編みます。
色番はメーカーが決めた色の番号で、ロットは毛糸を染めた釜ごとに付く番号です。
色番が同じなら同じ色だと考え、ロットまでは見ずに2玉を選んでしまうことは珍しくありません。
ロットが違うと、同じ種類の糸でも色が微妙に違います。
同じ色番でも、ロットが1つとは限りません。
2玉は色番だけでなくロット番号も見比べて、両方が同じものをそろえてみてください。
ロット番号の表示は義務ではなく、表示のない糸もあります。
同じロットの毛糸は、使う分より少し多めに用意しておくのがおすすめです。
二本どりで太さが何倍になるかに決まりはない

毛糸を二本どりにしたとき、太さが何倍になるかを決める統一の基準はありません。
並太を2本にすれば極太の代わりになる、と聞いて試してみたくなることもありますね。
実際には、並太2本でおよそ極太という目安が使われることもあります。
番手は糸の太さの表し方の1つで、糸1kgあたりの長さが何mになるかで決まる数字です。
並太2本が極太と同じ太さになるかは番手にもよるため、あくまで目安にとどまります。
横と縦それぞれ10cmに何目・何段あるかで、編み目の大きさを数で示したものがゲージです。
換算の決まりがない一方で、1本どり(糸を1本で編むこと)と二本どりのゲージを別々に載せている糸もあります。
一例として、ハマナカのブランドであるリッチモアのエクセレントモヘア<カウント10>は、1本どりが4〜5号で25目36段、二本どりが6〜8号で19目28段です。
二本どりの値のほうが、針は太く、10cm四方あたりの目数も段数も少なくなっています。
示した号数とゲージはエクセレントモヘアの値で、ほかの糸の二本どりにそのまま当てはまるものではありません。
試し編みとは、ゲージを数えるために本番と同じ糸と針で編む編み地のことです。
決まった換算がないぶん、二本どりの針は、試し編みで確かめながら決めていきます。
二本どりの針の号数を試し編みで決める3つのステップ

二本どりの針の号数は、自分の試し編みが編み図の指定ゲージに合うかどうかで決めます。
早く本番に取りかかりたくて、試し編みを飛ばしたくなるのは自然な気持ちです。
紹介する手順は、編み図に指定ゲージが書かれている場合に使えます。
手順は次の3つです。
- 2本そろえた糸と本番の針で大きめに試し編みする
- 中央の10cm四方で目数と段数を数える
- 編み図の指定ゲージと比べて針を替える
3つのステップを踏んでおくと、編み上がりの寸法を編み図に近づけられます。
順番に見ていきましょう。
ステップ1.2本そろえた糸と本番の針で大きめに試し編みする
最初に、本番と同じ2本の糸と、編み図が指定する針で、試し編みを編みます。
試し編みの大きさは、15cm四方とする説と20cm四方とする説があり、1つに決まっていません。
どの説も、数える範囲の10cm四方よりは大きく編む点で一致しています。
本記事での目安は、15cm四方以上です。
作り目(最初に作る、編み始めの土台の1段)は、指定ゲージの目数の1.5〜2倍の数を目安に作ります。
仕上げと同じ条件で測るほうが誤差は少ないので、仕上げに洗う予定があるなら、試し編みも水に通し、乾かしてから測ってみてください。
ステップ2.中央の10cm四方で目数と段数を数える
編み上がった試し編みの真ん中で、10cm四方に入る目と段を数えます。
自分の試し編みで数える理由は、同じ糸と針を使っても、編み目の大きさが人ごとに違うからです。
手が硬い人は編み目が小さく、ゆるい人は大きくなります。
端は伸びて正確に測れないため、測る場所は編み地の中央です。
縦と横をそれぞれ3か所以上測り、平均を出します。
半目は0.5目と数え、編み地は引っ張らずに測ってください。
ステップ3.編み図の指定ゲージと比べて針を替える
数えた目数が指定ゲージとずれていたら、針の太さを替えます。
| 試し編みの目数 | 編み目の大きさ | 針の替え方 |
|---|---|---|
| 指定より多い | 小さい | 太い針に替える |
| 指定より少ない | 大きい | 細い針に替える |
目数と針の太さは逆の向きに動く、と覚えておくと迷いません。
針を替える幅は、号数を1つずつとする説と、1〜2つとする説があります。
1号の差は、クロバーの棒針なら0.3mmです。
かぎ針で針を替える場合、クロバーのアミュレでは号数ごとの太さの差が一定ではありません。
3/0号から4/0号では0.2mm、4/0号から5/0号では0.5mm太くなります。
同じ号数でも直径はメーカーで違い、3/0号はクロバーが2.3mm、チューリップが2.2mmです。
替えた針でもう一度試し編みをして、指定の目数に近づくまで確かめてみてください。
段数がずれているときは、横の目数を合わせるほうを優先します。
袖ぐりや肩下がりなど段数で形が決まる部分は、丈の調整だけでは吸収できません。
ほかの部分の段数は、編み進めながら長さで調整します。
毛糸の太さを手で確かめて選べる下北沢のKnit Shelf

下北沢のKnit Shelfなら、店で扱う銘柄の毛糸に実際に触れて、太さや手ざわりを確かめられます。
2本にする糸を選ぶ前に、1本のときの太さや手ざわりを確かめておきたい人もいますよね。
銘柄は、DARUMA、ハマナカ、内藤商事、sawada itto、taiyo-keito、itobatake、KnitWit、丸安毛糸の60(ろくまる)です。
毛糸は1玉から買えます。
糸の選び方や作品に要る玉数、編み方で迷っている点があれば、店員に相談してみてください。
当店の毛糸で編むときも、持ち込んだ編みかけの続きに取りかかるときも、店内の編み物スペースが使えます。
毛糸を買わない日に、編みかけだけを持って立ち寄っても大丈夫です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 住所 | 〒155-0033 東京都世田谷区代田6-6-1 TOKYU REIT下北沢スクエア3階 |
| アクセス | 井の頭線 下北沢駅西口北側から徒歩2分 |
| 営業時間 | 11:00〜17:00 |
| 定休日 | 不定休 |
| @knitshelf |
休業日は月によって変わるので、足を運ぶ前にInstagramの@knitshelfでチェックしてみてください。
まとめ
毛糸の二本どりは、2本の糸を1本として扱って編む方法です。
同じ糸なら、1玉は中心と外側から1本ずつ、2玉は同じロットの玉から1本ずつ糸を出します。
2本にした太さに決まった換算はありません。
針の号数は、編み図の指定ゲージに近い目数になるものを試し編みで選びます。
下北沢のKnit Shelfは、毛糸の太さや手ざわりを実物で確かめられる店です。