ニット帽の編み方!輪針で筒に編み頭頂部を絞る手順とかぎ針の編み方

寒くなってニット帽を編みたくなっても、輪に編むやり方や目数、てっぺんの閉じ方がわからないと、なかなか手が動きません。
ニット帽は、筒の形に編んで上の口を糸で絞れば完成です。
本記事では、そろえる道具と糸、頭周りから目数を出す方法、輪針で頭頂部を絞るまでの手順を紹介します。
針の動かし方は、記事の中にリンクを置いたメーカーの解説ページや動画で確かめてみてください。
後半では、かぎ針で編む方法も取り上げます。
何を用意し、何目で始め、どう閉じるかをつかんでから、糸選びに進みましょう。
ニット帽を編む前にそろえる道具と糸の5つのポイント

ニット帽を編み始める前に、編み方、輪針の長さ、針の号数、糸の色、小さな道具の5つを決めておきましょう。
手芸店の売場に着いてから、どの針とどの糸を手に取ればよいか迷う人も少なくありません。
そろえるときのポイントは、次の5つです。
- 輪針で編むかかぎ針で編むかを先に決める
- 輪針はコードの短い40cmほどを選ぶ
- 糸のラベルの使用針の欄で号数を確かめる
- はじめは編み目の見やすい明るい色にする
- 目数リングととじ針をそろえておく
5つを押さえておけば、売場で必要なものを一度にそろえられます。
1つずつ見ていきましょう。
ポイント1.輪針で編むかかぎ針で編むかを先に決める
ニット帽は輪針でもかぎ針でも編めるため、買いに行く前にどちらで編むかを決めておくと迷いません。
輪針の場合は、編み地の表側だけを見て同じ向きにぐるぐると編み進める、輪編みで編みます。
輪編みなら編み地がはじめから筒になるため、脇をとじる手間がかかりません。
本記事で紹介するかぎ針の編み方では、細編みで平らな編み地を編み、端どうしをつないで筒にします。
2つの編み方の違いを、表にまとめました。
| 項目 | 輪針で編む | かぎ針で編む(本記事の方法) |
|---|---|---|
| 使う針 | 40cmほどの輪針 | かぎ針1本 |
| 編み方 | 表側を見たまま、ぐるぐると輪に編む | 細編みで行って戻っての往復に編む |
| 筒にする方法 | はじめから筒に編めるので脇をとじない | 編み地の端どうしをかぎ針でつなぐ |
| 仕上がる編み地 | 薄手で、よく伸び縮みする | 厚手で、伸び縮みが少ない |
伸び縮みする帽子に仕上げたいなら輪針、厚手に仕上げたいならかぎ針と、好みの仕上がりから決めてみてください。
輪針で筒に編むスヌードの作り方は、以下の記事で詳しく取り上げています。
2目ゴム編みを輪針でらせん状に編み進める手順と、作り目を4の倍数にそろえる計算の仕方を紹介しているので、帽子の次の1枚を考えるときにぜひ読んでみてください。
【スヌードの編み方!輪針で筒に編む手順とかぎ針でつなぐ方法】
ポイント2.輪針はコードの短い40cmほどを選ぶ
帽子を輪針で編むなら、針先から針先までが40cmほどの短い輪針を選びましょう。
輪針の表記には、号数と並んで長さが書かれています。
表記の長さは、片方の針先からもう片方の針先までを測った長さです。
帽子のような小物には、短い輪針をおすすめします。
輪針が手元になければ、両端に玉の付いていない短い棒針4本で輪に編み始めてもかまいません。
棒針の種類ごとの使い道は、以下の記事で詳しく説明しています。
玉付き2本針・4本針と5本針・輪針の3つを、往復編みと輪編みのどちらに使うかで比べているので、手持ちの針で編めるか迷ったらぜひチェックしてみてください。
【棒針編みとは?初心者がそろえる道具から作り目・表目・裏目・伏せ止めまで】
ポイント3.糸のラベルの使用針の欄で号数を確かめる
針の号数は、毛糸のラベルの使用針の欄で、棒針・かぎ針それぞれの値を確かめます。
使用針の欄に載っているのは、その糸に適している針の号数です。
輪針なら棒針の号数を、かぎ針ならかぎ針の号数を見てください。
ラベルを見ても決めきれないときは、お店の人に毛糸を見せて、太さに合う針を聞いてみましょう。
ポイント4.はじめは編み目の見やすい明るい色にする
はじめてのニット帽には、編み目が見やすい明るい色や薄い色の糸をおすすめします。
黒やネイビーのように色の濃い糸は、編み目を見分けにくいのが難点です。
一方で、濃い色の糸には、完成したときの見栄えがよいという強みがあります。
好きな色で編みたい気持ちと、編みやすさの間で迷うこともありますよね。
目数を数えやすくしたいなら明るい色、見栄えにこだわるなら濃い色と、優先したいことから色を決めてみてください。
ポイント5.目数リングととじ針をそろえておく
輪針で帽子を編むなら、目数リングととじ針の2つも用意しておきましょう。
目数リングは、棒針編みで編み始めや減らし目をする場所の目印にして、編みまちがいを防ぐための道具です。
ニット帽では、1周の編み始めの位置にリングをかけて使います。
とじ針は、毛糸刺しゅうにも使われる、編み物の始末のための針です。
帽子では、頭頂部を絞る糸を通すときと、最後の糸始末に、とじ針の出番があります。
指先をとじ針で絞って仕上げるミトンの編み方については、以下の記事で詳しく紹介しました。
4本針か5本針に目を分けて手首から輪に編み、指先で目数を半分に減らしてから絞るまでの流れを取り上げているので、帽子が編めたらぜひ目を通してみてください。
【ミトンの編み方!棒針で親指に別糸を編み入れる手順とかぎ針の編み方】
輪針で編むニット帽の目数を頭周りから出す手順

輪針で編むニット帽の目数は、自分のゲージと頭周りの寸法から計算して決めます。
ゲージとは、10cmの幅と長さに何目・何段が入るかで表す、編み目の大きさです。
作品ごとに作り目の数がばらばらなので、自分はいくつにすればよいのか迷うのも無理はありません。
かぎ針で編む場合の作り目は、後半のかぎ針の見出しで出し方を紹介します。
目数を出す手順は、以下のとおりです。
- 10cmあたりの目数を試し編みで数える
- 頭周りより1割ほど小さい寸法にする
- 計算で出した目数を偶数にそろえる
3つの手順を踏めば、作品の目数に頼らずに、自分の頭に合わせた作り目の数を出せます。
順に見ていきましょう。
ステップ1.10cmあたりの目数を試し編みで数える
試し編みは本番に使う糸と針で編み、10cmあたりの目数を数えます。
ハマナカの毛糸のラベルにある標準ゲージは、指定の針で編めば多くの場合その値になると想定した数です。
棒針の標準ゲージは、メリヤス編みで編んだときの値を示しています。
メリヤス編みは、表側に表目だけが並ぶ編み地です。
往復で編む試し編みでは、表を見る段を表目で、裏を見る段を裏目で編みます。
ラベルの値は想定なので、自分の手で編んだときの目数は試し編みで確かめましょう。
試し編みの作り目は、ラベルにある標準ゲージの目数を1.5〜2倍にした数が目安です。
どのくらいの大きさに編むかは、諸説あります。
測る10cm四方より大きくなるよう、15cm四方以上を目安に編んでみてください。
編み上がったら、端を避け、引っ張らずに中央の10cmに入る目数を数えます。
ステップ2.頭周りより1割ほど小さい寸法にする
棒針のニット帽は、頭の寸法より1割ほど小さく作ることをおすすめします。
メリヤス編みの編み地は、よく伸び縮みするためです。
せっかく編んだ帽子が、かぶったらぶかぶかだったらと心配になる人も少なくありません。
頭周りを測ったら、その寸法から1割ほど引いた数を、次のステップの計算に使ってみてください。
なお、かぎ針の編み地は伸び縮みが少ないので、1割小さくする目安はかぎ針の帽子には使いません。
ステップ3.計算で出した目数を偶数にそろえる
作り目の数は、寸法と試し編みの目数から計算し、偶数にそろえます。
計算式は、次の1行です。
作りたい寸法(cm)÷10×試し編みで数えた目数=作り目の数
仮の数字を式に入れて、計算してみましょう。
一例として、頭周りから1割ほど小さくした寸法を50cm、試し編みで数えた目数を16目とします。
50÷10=5、5×16=80なので、作り目は80目です。
かぶり口は、表目と裏目を縦に1目ずつ交互に編む1目ゴム編みにするため、作り目の数は偶数にそろえます。
例の80目は偶数なので、計算した数のまま作り目をして問題ありません。
自分の寸法と目数を式に入れて出た作り目の数は、編み始める前にメモしておきましょう。
輪針で編む帽子の編み方 作り目から頭頂部を絞るまで

本記事の手順で輪針の帽子を編むときの工程は、作り目、輪にする、ゴム編み、本体、減らし目、絞るの6つです。
輪針を手にするのがはじめてだと、どこから編み始めればよいのか不安になりますよね。
輪針で編む工程は、次の6つです。
- 輪針に指でかける作り目で目を作る
- ねじれに気をつけて輪にし目数リングで印をつける
- かぶり口を1目ゴム編みで少しきつめに編む
- 表目だけで手持ちの帽子の深さまで編む
- 左上2目一度を1周くり返して目数を半分にする
- 1目おきに2周糸を通して頭頂部を絞る
6つの流れを先に頭に入れておくと、編んでいる途中でも次に何をするかがわかります。
工程ごとに見ていきましょう。
ステップ1.輪針に指でかける作り目で目を作る
作り目は、2本の針をそろえて持ち、指でかける作り目で作ります。
作る目の数は、前の見出しで計算した作り目の数です。
指でかける作り目は、糸端の側に、編む幅の3倍から3.5倍ほどの長さを残して始めます。
ステップ2.ねじれに気をつけて輪にし目数リングで印をつける
作り目ができたら、針にかかった目の向きがそろい、途中でねじれていないかを確かめてから輪にします。
ねじれがなければ、片方の針を抜いて作り目を輪にし、編み始めましょう。
編み始めの位置には、目数リングをかけておいてください。
1周編んでリングまで戻ったら、リングを右の針へ移して次の周を続けます。
リングを移しながら編めば、1周の始まりを見失いません。
ステップ3.かぶり口を1目ゴム編みで少しきつめに編む
かぶり口は、1目ゴム編みを少しきつめに編みます。
1目ゴム編みは、表目と裏目を1目ずつ交互に並べる編み方です。
表側だけを見て編む輪編みでは、表目1目・裏目1目の順を、周が変わってもそのまま続けます。
ゴム編みの部分がゆるみ、かぶり口が広がってしまうのが心配なら、手加減で調整するのがコツです。
輪針1本で編み通すときは、ゴム編みの部分の手加減を少しきつめにしてみてください。
ゴム編みを編む長さは、手持ちの帽子のゴム編みの部分の長さを測って決めます。
ステップ4.表目だけで手持ちの帽子の深さまで編む
ゴム編みのあとの本体は、表目だけを続けて、手元にある帽子と同じ深さまで編みます。
帽子の深さは、手持ちの帽子のかぶり口からてっぺんまでを測って決めましょう。
輪に編んでいれば、表目を続けるだけで表側がメリヤス編みの編み地になります。
編み地の長さをときどき測り、手持ちの帽子の深さに届いたら次の工程に進んでみてください。
ステップ5.左上2目一度を1周くり返して目数を半分にする
本体を編み終えたら、最後の段で目数を半分に減らしておきます。
左上2目一度は、2目の左側から一度に針を入れて、2目を一緒に表目で編む減らし目です。
1周すべてを左上2目一度で編むと、2目が1目になるぶん、周の目数が半分になります。
計算例の80目なら、最後の段を編み終えたときには40目です。
目数を半分にしておくと、頭頂部を絞ったあとの始末がきれいに仕上がります。
ステップ6.1目おきに2周糸を通して頭頂部を絞る
頭頂部は、残った目にとじ針で糸を1目おきに2周通し、引き絞って閉じます。
編み終わりの糸は長めに残して切り、とじ針に通しましょう。
1周めは1目おきに糸を通し、2周めは1周めで通さなかった目に通します。
2周通すのは、絞ったところが緩んでこないようにするためです。
全部の目に糸が通ったら、輪針を抜きます。
糸は一気に引かず、巾着のひもを引くように少しずつ引いて絞ってください。
強く引くと糸が切れることがあるので、はじめはゆっくり引きます。
穴が見えなくなるまで絞れたら、通した糸の両端を、ゆるまないように結びましょう。
結んだ糸と編み始めの糸を裏側に通し、表から見えないように糸始末をすれば完成です。
かぎ針編みで帽子を作るなら細編みの編み地をつないで絞る

本記事で紹介するかぎ針編みの帽子は、細編みの四角い編み地を筒につなぎ、片方の端を絞って作ります。
かぎ針で丸く編み広げていったら、波打ったり広がりすぎたりして、帽子の形にならずに困った経験はありませんか。
編み地を丸く広げずに四角いまま筒にするので、増し目をしなくても帽子の形になります。
かぎ針で編む流れを、次に並べました。
- 深さに合わせてくさり編みの作り目を編む
- 細編みの往復で頭周りの長さまで編む
- 編み地の両端を引き抜きはぎで筒にする
- 片方の端を絞って糸始末をする
4つの流れを知っておくと、かぎ針でも増し目なしで帽子の形まで編み進められます。
上から順に見ていきましょう。
ステップ1.深さに合わせてくさり編みの作り目を編む
かぎ針の作り目は、帽子の深さに合わせた長さのくさり編みで編みます。
まず、手持ちの帽子で、かぶり口から頭のてっぺんまでの深さを測りましょう。
ハマナカのラベルでは、かぎ針の標準ゲージは長編みの値です。
細編みで編む帽子は、同じ糸とかぎ針で細編みの試し編みをして、10cmの中の目数を数えます。
作り目の数は、深さ(cm)÷10×細編みで数えた目数で出しましょう。
編み始めにかぎ針へかけた最初の1目は、数えるくさりに入れません。
くさりを編み終えたら、最初の1目を除いて、くさりの数を確かめてみてください。
ステップ2.細編みの往復で頭周りの長さまで編む
細編みの往復で、編み地を頭に巻いて確かめながら、頭周りの長さになるまで編み進めます。
最初の段は、立ち上がりにくさりを1目編み、作り目のくさりに細編みを入れていきましょう。
段の終わりでは、くさりを1目編んで立ち上がり、編み地を持ち替えて次の段に進みます。
2段め以降は、前段の目の頭を拾って細編みを編みましょう。
何段か編むごとに編み地を頭に巻き、頭周りをひと回りする長さになったら編み終えてください。
途中で糸がなくなったら、段の端の目の最後の引き抜きで新しい糸を針にかけ、足した糸で続きを編みます。
ステップ3.編み地の両端を引き抜きはぎで筒にする
頭周りの長さまで編めたら、糸を切らずに、作り目と最後の段を引き抜きはぎでつないで筒にします。
はぎは、編み目と編み目をつなぐ方法です。
まず、編み地を中表にして二つ折りにしましょう。
中表とは、編み地の表どうしを内側にして重ねることです。
最後の段と作り目を重ねて合わせ、かぎ針で引き抜きはぎをしてつなぎます。
つなぎ終えたら、表に返して筒の形を整えてみてください。
ステップ4.片方の端を絞って糸始末をする
筒ができたら、片方の口の目に糸を通して絞り、頭頂部を閉じます。
筒の2つの口に並ぶのは、どちらも段の端の目です。
引き抜きはぎを終えた糸は長めに残して切り、その糸をとじ針に通します。
輪針の帽子と同じ要領で、片方の口の段の端の目に1目おきに2周糸を通して絞りましょう。
絞った糸を結んだら、糸端を裏側に3〜4cmくぐらせて、余った糸を切ります。
編み始めの糸端も同じように始末すれば、かぎ針の帽子の完成です。
帽子の糸を実物で比べて選べる下北沢のKnit Shelf

下北沢のKnit Shelfでは、扱っている銘柄の毛糸を実際に触って比べながら、帽子の糸を選べます。
扱う銘柄は、DARUMA、ハマナカ、内藤商事、sawada itto、taiyo-keito、itobatake、KnitWit、丸安毛糸の60(ろくまる)です。
帽子に使う糸の太さや色、作品に要る玉数は、店頭の店員に相談できます。
毛糸の購入は、1玉からで大丈夫です。
編み進めるうちに、次の手順で手が止まる日もあります。
迷ったときは、店員に声をかけて相談してみてください。
店の場所と営業時間を、下の表にまとめました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 住所 | 〒155-0033 東京都世田谷区代田6-6-1 TOKYU REIT下北沢スクエア3階 |
| アクセス | 井の頭線 下北沢駅西口北側から徒歩2分 |
| 営業時間 | 11:00〜17:00 |
| 定休日 | 不定休 |
| @knitshelf |
定休日が月ごとに違うため、店に向かう前にInstagramの告知を開いてみてください。
編み物スペースも店内に設けてあり、毛糸を買わない日も、編みかけの作品を持ち込むだけで利用できます。
当店で選んだ毛糸を、買ったあとすぐ店内で編み始めてもかまいません。
スペースは予約をしなくても使えます。
まとめ
ニット帽は、筒の形に編んで頭頂部を絞れば帽子になります。
編む前に編み方を決め、号数の合う針と糸、目数リングととじ針をそろえましょう。
輪針で編むときの目数は、試し編みの目数と頭周りより1割ほど小さい寸法から計算します。
輪針なら作り目から絞りまでの6工程、かぎ針なら細編みの編み地を筒にして片方の口を絞る流れです。
下北沢のKnit Shelfなら、編みかけの帽子を持ち込むだけで店内で続きを編めます。